今回は鳥取旅行の際に利用した高級旅館、「湯喜望 白扇」のレビュー記事です。料金、サービス内容(食事・温泉・接客)、感想を丁寧に、正直に解説するブログになります。
- 湯喜望 白扇に泊まってみた人の生の感想が気になる
- 高級旅館ではどんなサービスが受けられるんだろう?
- ぶっちゃけコスパは良かった?また泊まりたい?
私はほぼ毎月旅行に出かけ、日本津々浦々のホテル(主にビジネスホテルや一般旅館)に宿泊してきました。1泊5万円近い宿泊は今回が初めてだったので、庶民的感覚から高級旅館の新鮮な衝撃をお伝えすることができます。
本記事は湯喜望 白扇の利用を考えている人はもちろん、人生経験としての「高級旅館への宿泊」を検討している人にも参考になるような内容になっています。この記事を読んで利用を検討してみてください。

結論、高級旅館はQOR(クオリティ・オブ・旅行)が爆上がりする劇薬(副作用?あり)なんだなぁという話です。めっちゃ良かった。
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本記事は2023年12月の宿泊ブログになります。サービス内容等が変更されている場合もございますのでご了承ください。
自分史上、最も高級な旅館
今回の旅のテーマは「今までで一番高い旅館に泊まってみよう!」というものでした。前回の金沢旅行のテーマは「今までで一番豪華な移動方法を使おう」だったので贅沢なテーマが続いてますね。
お世話になった「湯喜望 白扇」は鳥取県の高級旅館。日本海に面した鳥取県の北西に位置し、山陰を代表する温泉地である皆生温泉エリアの旅館です。
皆生温泉は「日本の渚100選」、「日本の白砂青松100選」、「日本の夕陽・朝日100選」、「都市景観100選」に選定されるほど景色が美しいリゾートスポット。

私が訪れたのは冬(12月)だったのですが、夏の海シーズンであれば海水浴も楽しめそうです。環境省の『日本の水浴場88選』にも選ばれており、安全で快適な海水浴場としてのお墨付きがあります。

温泉と海水浴が楽しめるスポットってなかなか珍しいね…!

そんな美しい海景色を一望できる客室露天風呂が付いたお部屋に宿泊しちゃいました!!まずは予約プランの内容と気になる価格をご紹介します☺

愛用しているホテル予約サイト「Relux」にて高級旅館を探していると、湯喜望 白扇の「【和室】おすすめ!色々な和食料理も堪能 タグ付き活松葉蟹が丸々一枚付いた和会席」というプランが目に止まりました。
その魅力的な内容は以下のとおりです。
- 1泊2食付き
- 松葉蟹が丸々1枚出てくる夕食
- 和室8畳
- 客室露天風呂付
- ジャグジーバス付き
めちゃくちゃワクワクする内容ですよね。個人的には「高級な松葉蟹1枚」と「客室露天風呂」に惹かれました。どちらも人生で初めての経験です。

この豪華プラン、気になる料金は…大人2人で95,700円です(1人当たり47,850円)。こんな値段の宿泊先も人生で初めての経験!今までは1泊1万円前後の宿泊先を探しており、贅沢するとしても2万円付近でした。
「2万円の宿も4.7万円の宿もそこまでサービスは変わらんだろう…」というのが予約時の私の正直な予想。
でもまぁ今回は高級食材の松葉蟹が1枚付くし、客室に露天風呂がある部屋だし、人生で1回くらいは社会経験として行っておくか~(ドキドキ)という気持ちで思い切って予約しちゃいました。

湯喜望 白扇は鳥取県の米子市にある皆生温泉エリアの旅館です。最寄りの「米子駅」は米子空港から電車で1本(乗車時間は約35分)の場所にあります。空港に近いので県外からのアクセスがとても便利。
米子駅からのアクセスについて、公式サイトでは「タクシーで15分」とありますが私は極力タクシーを使いたくない庶民です。しっかり調べたら米子駅からバスで「皆生温泉観光センター」まで行けば良いことが判明しました。
米子駅〜皆生温泉観光センターまではバスで約20分。バスは1時間に1本程度なので事前にしっかり調べておこう!

湯喜望 白扇は車の運転ができない人でも簡単にアクセスできるのでご安心ください!

皆生温泉観光センター駅から湯喜望 白扇までは徒歩7分くらいでした。まずは海岸に向かって歩き、皆生温泉海遊ビーチに着いたら右に進みましょう。
湯喜望 白扇の客室
まずはチェックイン〜客室のレビューです。湯喜望 白扇の客室にはどのような設備があるのか?を詳しくご紹介していきます。

こちらが湯喜望 白扇の入口です。中へ入ると、さっそく複数の仲居さんがお出迎えしてくださりました。
畳敷きになっているので靴を脱ぐのですが、脱ぎっぱなしで良いとのこと。仲居さんが靴箱に移しておいてくれるのです!(しかもチェックアウト時も仲居さんが靴箱から靴を取ってくれました。)

ふえぇ…汚い靴を触らせて申し訳ない…///
と思いつつ、今までにない「特別感」をいきなり体感して上機嫌です。

チェックインを済ませたところ、施設の案内は客室で行うとのこと。これも初めての経験です。我々の部屋は4階なのでエレベーターで向かいます。

なんとエレベーター内にも畳が!!入館してから初めてのことだらけでビックリです。すごいなぁと思いながらエレベーターが4階に到着。
エレベーターのドアが開くと、そこには別の仲居さんが待ち受けていました。なんて素晴らしい連携体制なのでしょうか。

今回お世話になった401の「茜」。仲居さんと共に入室します…!


わお!ゴージャス!!
和室8畳のメインルーム。大きな机と座椅子、ソファにテーブルまであるのに手狭な感じが全くありません。そして窓の外には露天風呂があります!!
興奮冷めやらぬまま仲居さんから説明を聞きます。夕食時間の予約、露天風呂の使い方などを教えていただきました。お客さん全員に1室1室で説明しているのでしょうか。なんて贅沢なのでしょう。

座椅子にはふっかふかの座布団が設置されています。これに座っちゃうのが申し訳ない!!
…と言いつつしっかり座りました。ふわふわでとても座り心地が良い。座布団がぺしゃんこになってしまう背徳感を味わうのもまた高級旅館ならではの楽しみ方なのでしょうか。

ソファには大人が3人くらい座っても余裕がありそうなほどの大きさです。もちろん1人で横になるのも良いですね。今夜ここで寝ても良いですけど?くらいのクオリティでした。

こちらは洗面所です。かなり広い!!そして各種アメニティが豊富にありました。これは普通のホテルの大浴場にあるレベルの数です。
これが1つの客室に揃ってるとは…顔が3つくらいないと全種類使えなさそうですね。

トイレはもちろんお風呂とは別にありました。広くて清潔、ウォシュレット付きで文句なしです。

こちらは室内のお風呂(ジャグジーバス)です。大きな窓からは日本海の絶景を観賞することができ、「え?ここ内湯だよね?」と心配になるほどの開放感がありました。

こんなに豪華なバスルームのホテルに泊まったことないや…
室内のお風呂ですでに「過去最高」を更新しているのですが、メインの客室露天風呂がこちら…↓

美しく、どこまでも広がる海岸線の景色を独り占め!!アツアツのお湯(フロントに相談すれば温度調節は可能とのこと。)が延々と注がれる湯船を24時間利用することができます!
入浴レビューは後ほど行いますが、自分の部屋を出ることなくいつでも気軽に露天風呂へ入浴できることの利便性が尋常じゃなく良かったです。

こんなにハイレベルな客室なら5万円も納得だわ…。
続いては客室内にあったアメニティ類のご紹介です。

客室に用意されているお茶やコーヒーのセット。パックが木製の枡に入っているのが粋ですね。電気ポットがあるのですぐにお湯が使えるのも素晴らしいです。

部屋にペットボトルでのお水サービスはあるのかな?と探しているとこんなものがありました。洗面台の水道水も安心して飲み放題!すごい!
日本の浄水技術はレベルが高いので普通のホテルでも「水道水でも飲めるやろ」の精神で生活している私ですが、この旅館なら普段は「水道水を飲むのはちょっと…」という人も安心して使えそうですね。

ウェルカムお菓子として「因幡の白うさぎ」が用意されていました!うさぎ型の焼きまんじゅうで、生地のバター風味がとっても濃厚で美味しい!!館内の売店でも購入できるので、気に入った方はぜひお土産にどうぞ☺

歯ブラシなどの基本的なアメニティはもちろん、お風呂セットとしてタオルや小さなポーチ、足袋まであって快適に過ごすことができました✨️
客室の説明だけでこのボリュームです。高級旅館は伊達じゃない…と、チェックインして数分で実感することができました。ここからさらに温泉・食事・館内で受けたサービスの紹介が始まります。ぜひ続きもお楽しみください…!
豊富な写真で雰囲気がわかる!
この客室を体験しよう!
湯喜望 白扇の温泉設備とロビー喫茶でのひととき
ここでは大浴場とサウナのレビューを行います。また、誰でも利用可能な1階のロビー喫茶についてもご紹介。温泉旅行が好きな人は要チェクです!
客室露天風呂とジャグジーバスについては別項目でより詳しく紹介します。
さて、夕食までにお風呂に入ります。客室露天風呂がありますが、まずは大浴場も楽しもうじゃないか。
皆生温泉の特徴は「塩の温泉」。効能は健康増進・皮膚病・婦人病・胃痛・神経痛など
海が目の前にあることからわかるとおり、海の恵を教授できる泉質です。

皆生温泉では100年前からタラソテラピー(海水や海藻、海泥などの海の恵みを利用して身体の自然なバランスを取り戻す自然療法)が行われているようで、美容法やストレス・リハビリの療法として、近年は女性の間で注目されています。

大浴場の入口にはこのような看板がありました。ここから先が温泉なのですが、手前には自動販売機↓があります。

正直な感想としては割高な価格帯ですね。でもまぁホテル内の自動販売機の相場ではあります。館内で24時間利用できる利便性を考慮すると需要はありそうですが、節約意識が高い私が利用することはないでしょう。
エレベーター前にウォーターサーバーもありますし、各部屋の洗面台の水道水も大山の伏流水を使っている飲料水なのですから、そちらで美味しくいただきました。

大浴場に行くための廊下です。こちらは屋根はありますが横は吹き抜けなので冬場はめっちゃ寒いです。足早に移動しましょう。お風呂上がりはポカポカしているから問題ありませんでした。
本題の温泉ですが、当然ながら撮影できません。大浴場内の雰囲気については公式サイトをご覧ください。本ブログではイメージ画像でお届けします。

- 時間 6:00〜9:00、15:00〜24:00
- ph値 7.1(中性)
- 泉質 ナトリウム・カルシウムー塩化物泉
- 温度 40〜42度
大浴場の中には内風呂・露天風呂・サウナ・水風呂があります。お湯の色は透明で、香りも特になし。中性なのでお湯のヌルヌル感もなく、癖がない温泉なので万人におすすめできそうです。
私のお気に入りはもちろん露天風呂でした。外の冷たい空気のなか、檜の香りを感じながら温かいお湯に浸かると思わず「あ〜っ///」と声が漏れるほどの心地よさです。最高。

サウナについては要注意かもしれません。男性はフィンランドサウナ、女性はアロマスチームサウナなのですが、通常のサウナのような高温ではありませんでした。(女性用サウナについてはサウナ好き女性同行者に確認済み。)
私は通常のサウナに長居できないタイプですが、そんな私でもソコソコ長居できるくらいの温度です。つまり、本格的なサウナがお好みの場合は生ぬるく感じてしまうかもしれません。

逆に私のようなサウナ初心者にはちょうど良かったんだけどね。
気持ち良い温泉に浸かって心も身体もポカポカ。最高にイイ気分の中、1階のロビー喫茶へ向かいます。フロントの目の前にあり、利用料金などはなく誰でも気軽に利用できます。

椅子やソファなどがたくさん用意されており、お風呂上がりにゆったり過ごすのに最適です!コタツがあるので和の雰囲気が十分に感じられます。
しかも!人生ゲーム、オセロ、黒ひげ危機一髪、ジェンガなどのボードゲームもあり、自由に遊ぶことができます。一緒に来た仲間とさらに盛り上がることができますね✨️

このロビー喫茶には売店があるのですが、なんとそこでは生ビール1杯 or ソフトドリンク1本無料サービスが実施されていました!!太っ腹過ぎる!!
2023年12月時点の情報です。
ソフトドリンクのラインナップは、鳥取県の名産である「白バラ牛乳」「白バラコーヒー」や王道の「ミックスジュース」などがありました。
せっかく鳥取県に来たのですから白バラシリーズも捨てがたい…!しかし…!お風呂上がりにキンッキンに冷えた生ビールが飲めるならっ…!!

ということで私は生ビールを選択しました。こちらはセルフサービスで用意します。隣の冷蔵庫には空のグラスがキンキンに冷えた状態で置いてあり、それをサーバーにセットしてボタンを押すだけ。

※持ち運ぶとこぼれてしまいそうなくらいギリギリまで注いでくれたので、少し飲んじゃいました。

っぷっは~~~~!!
お風呂上りに生ビールを飲むなんて贅沢、生まれて初めてです。めちゃくちゃ美味い。絵に描いたような幸せ。そして思った以上に量が多いのが最高ですね。

ロビー喫茶の魅力はまだまだあります!!続いて目についたのはゲームコーナー。一般的な旅館では小さなゲームセンターなどがあったりするのですが…湯喜望 白扇はゲームコーナーもレベルが高かったです。

ゲームソフト内蔵型のファミコンが置いてあり、自由にプレイできました。2016年に発売された「ファミコンミニ(公式HP)」でしょう。(現在は生産終了されている商品です。)
1996年生まれの私はこういうレトロゲームが大好きです。

スーパーファミコンバージョンもありました。せっかくなのでマリオカートをプレイ。しっかり優勝しましたが、思ったように曲がってくれずメチャクチャ操作しにくい!!(そういう仕様です。)

そうそう、ファミコンはこの操作性の悪さだよなぁ!!(歓喜)
ふろあがり ビールを飲んで ゲームして
あぐ 魂の一句
大浴場で身体を癒やし、お風呂上がりに生ビールを飲んで心も満たされ、ほろ酔い気分で懐かしのゲームをプレイ。あぁ、なんて最高の空間なんだ…これが高級旅館の実力か…と実感しました。
温泉とロビー喫茶が最高!
湯喜望 白扇の豪華食事と心温まるサービス
ここでは、高級旅館のメインイベントである豪華な食事について詳細にレビューしていきます。松葉蟹1枚が付いた夕食と、朝から贅沢な品数をいただいた朝食を解説。
また、「これが高級旅館のおもてなし精神か…!」と感涙したエピソードも紹介します。

客室・大浴場とロビー喫茶の利用ですでに大満足している私ですが、本来の目的である「豪華な夕食」の時間がやってきました。夕食会場に到着すると…大きな机に溢れんばかりの食事がズラリ!!圧巻です!!

鳥取県の名産品をふんだんに使った夕食メニュー。読んでいるだけでヨダレが垂れそう…✨️地元グルメが楽しめるのは食事付きの宿に泊まる最大のメリットですよね。

机に並ぶ数多の食事のなかでも、やはり目を引くのは「茹で松葉がに姿盛り」でしょう。これを食べに来たんだ😭!生涯でカニ1枚を丸々食べられる日が来るとは…贅沢ここに極まれり、ですね。
いきなり松葉ガニにがっつきたい気持ちを抑えつつ、ここは大人の余裕を見せつけるために前菜からいただきます。

こちらが前菜「錦秋に寄せて」。秋~冬を感じられる、アートのような食事です。前菜でも蟹の爪が出て来るなんて!蟹爪の裏に隠れている「大山鶏塩麴焼」がとても好みの味でした。
手前の小さな柿のような見た目のものは「うずらのタマゴ」です。これもめっちゃ美味しかった。

前菜をいただいたら、すぐにメインディッシュの高級食材「松葉蟹」をいただきます!!お腹いっぱいでカニを残すことになったら大変だもんね。(フラグ)
松葉ガニの詳しい食レポは「鳥取グルメ記事」をご参照ください。対象のブログ記事はこちら。
本当に本当に美味しかった…そして、メチャクチャ食べ応えありました。カニだけで食べるのに1時間くらいかけてしまいました。

時間をかけてゆっくり食べられるのも旅館のメリットだよね。
前菜の後にすぐカニを食べ始めたにもかかわらず、半分くらい食べたところで「あ、これ満腹になって他の料理食べられなくなる」と気が付きました。
カニ1枚を丸々食べたいけど、他の料理が楽しめないのも悲しい。葛藤の末、カニは少し置いておくことにしました。最後に全部食べよう、と。(フラグ)

続いてはお造りをいただきます。鳥取県は日本海に面しているので海鮮がとても新鮮!当然すべてが美味しかったのですが、芸術的な台に乗せられた「白烏賊」は特に絶品でした。
甘めの醤油が備え付けられており、相性が抜群過ぎる。ガブリアスにふぶき当たったくらい相性抜群でした。(突然のポケモンたとえ)
もともとイカのお刺身が好きなのですが、もっと好きになっちゃいました。

こちらは台物「琴浦グランサーモンの味噌クリーム煮」です。大きな鮭や分厚いアワビのような海の幸だけでなく、地元のお野菜やつみれが入った贅沢な一品でした。
ここから火を通すとホロホロのクタクタで食べやすい柔らかさになります。

噛んでも噛んでも弾力が衰えないアワビでした。温まったスープは身体の隅々にまで染み渡ります。

こちらも松葉ガニと並ぶメインディッシュ級の高級食材「鳥取和牛オレイン55ステーキ」です。カニと同じ食卓に出るなんて贅沢過ぎませんか?
バターが溶けて良い香りが広がります。しっかり焼いて、和風卸ソースと岩塩の2種類の味付けを楽しみました。

たまらなく美味しい。めちゃくちゃ、ハチャメチャに美味しい。カニのせいで主役感がありませんが、カニなしプランなら間違いなくセンターです。
日本海沿いで海鮮が強いのにブランド牛まであるなんて、鳥取グルメの守備範囲は広いなぁ…と感動しながらいただきました。

この時点でもうお腹の容量は95%でしたが、まだまだ料理は続きます。

蓋物「栃餅の玉〆 蕪(かぶ)の霙餡掛け」。
栃餅(とちもち)が程よいモチモチ加減で、甘じょっぱいあんかけと絶妙にマッチしていました。細長く切られた柑橘系果物の皮が良いアクセントになって美味しかったです。

揚物「戻り鰹の土佐揚げと菊菜万頭」。
こちらは結構クセが強い味だなと感じました。見た目から串カツみたいな味を想像していたのですが、渋味がある味わいの鰹の揚げ物です。酒の肴に合いそう!大人は好きそうだけど小さい子は苦手かもしれません。
そして遂に、お腹の容量は120%に到達しました。

あの…この先は「本当にちょっと盛り」で大丈夫です…
と仲居さんにお願いしました。

食事「鳥取県産 星空舞」。
しっかりと小盛りで用意してくださりました!フードロスは絶対に避けたいので本当に有り難い対応です😭

留椀「赤味噌仕立て」。
赤味噌って普段飲まないから新鮮ですね。白米に合うハッキリとした味噌の味で美味しかったです。こちらも小盛りで嬉しい!!

香物「三種盛り」。あっさりした味で良いアクセントになりました。
本来は1人1皿提供されるのですが、ここは同行者「すなふ」と2人で1皿としていただきました。共にお腹が限界を迎えていたのです。

ここでもう、お腹容量が150%になってしまいました。これ以上はどうがんばっても食べることができません。でもカニはまだ残っているし、各料理の付け合わせの野菜も残っている。デザートもまだ来ていない…。
全部残さず食べきりたい。もちろん食べられないことへの後悔はあるのですが、何よりもせっかく収穫された食材が手を付けられないまま廃棄されてしまうことに耐えられないのです。
お肉や魚はもちろん、お野菜も生命です。この世に生を受け、一生懸命育ったところを収穫されて今私の目の前にいます。そんな命を、何も摂取されないまま廃棄するなんて…。
考えただけでも胸が痛くなり、だからこそ今まで少食ながらも出されたものは全て食べてきたのです。
それなのに、このままでは…こんなに美味しい料理なのに…私が少食なばっかりに…と葛藤していると、見かねた仲居さんがやってきました。
罪悪感を和らげた仲居さんのお話
我々が葛藤している姿を見て、仲居さんが言いました。

ご無理なさらなくて大丈夫ですよ。もし残されても、近くの養豚場にエサとして出されますから。
なんと…!!そうなのか、無駄にはならないんだね。今考えれば我々を安心させるための嘘かもしれませんが、このお声がけのおかげで罪悪感はかなり軽減されました。
じゃあ豚さんが喜んで食べてくれそうなお野菜類はここでさようならしよう…と諦めることができました。
お楽しみのデザート、思いもよらぬ神対応。
でもデザートは食べたかったな…。心の中でそう思ったことを見透かしたように、仲居さんは続けて言いました。

デザートは後でお部屋にお運びいたしましょうか☺

え?神なの?
なんという極上のサービスでしょう。わざわざ私の部屋に持ってきてくれるんですか??確かに『部屋食』というルームサービスはありますが基本は有料です。
仲居さんのご厚意で、特別にデザートだけ部屋に持ってきていただくことにしました。本当に本当にありがたい。
無念のカニ残し…のはずが…!!

付け合わせのお野菜は豚さんに譲ることにした。デザートは後で部屋で食べることにした。残る問題は、高級食材の松葉ガニがまだ少し残っていること。
本当にあと少しなのに…もう限界。同行者「すなふ」に至っては大きい脚が3本も残ってました。こちらも雑食の豚さんが食べてくれるとは言え、「1枚丸々食べたかったなぁ…」という後悔が残ります。
諦めて席を立つしかない…と思ったその時、

こちらは明日の朝食でお出しいたしましょうか☺
全米が泣いた。
こんなに客に尽くしてくれるのか。こんなに私の思いを酌んでくれるのか。湯喜望 白扇の仲居さんのおもてなしレベルは最高峰です。こんな素敵な旅館、利用しない人生は損ですよ。と、声を大にして贔屓したい気持ちです。
こうして夕食に対する後悔を最小限に抑えていただく神対応を重ねていただき、豪華な夕食時間は幕を閉じたのでした。
仲居さん、たくさんお気遣いいただいて本当にありがとうございました。
絶品の食事と最高のおもてなし
部屋に戻り、次の章で紹介する露天風呂にてカロリーを消費してから部屋に持ってきていただいたデザートをいただきました。

甘味「栗のムースと果物」。
丁寧にラップを乗せて持ってきていただきました。上品な甘みの栗のムースは食後のデザートにぴったり。隣の梨(鳥取名物の「二十世紀梨」でしょうか。)はお風呂上がりの水分補給にもできそうなくらいのみずみずしさでした。
昨夜の夕食もまだ完全には消化しきれていないですが、朝から豪華な食事が始まります。

画角に入っていないですが右側には味のり、味噌汁、ジュース、デザート、左側には温かいお鍋が用意されています。「夕食」として出されても満足できそうな内容の和朝食ですね。

こちらは鹿肉を使ったカレーです。人生で初めての鹿肉でしたが臭みは全くなく、とても柔らかい美味しいお肉でした😊
食事の種類は豊富ですが、一品一品が少量なので完食できました!良かった!

そして!夕食で残ってしまったカニを出していただきました✨️(ほぼ「すなふ」の分で、私の分は脚の裏に隠れています。)わざわざきゅうりも芸術的に切って添えてくれるなんて。
こうして私は無事、仲居さんのご厚意のおかげで松葉蟹を丸々1枚完食できましたとさ。めでたしめでたし。
湯喜望 白扇の客室露天風呂&ジャグジーバスを徹底レビュー!

続いては客室にあるお風呂の設備について解説します。私が利用した客室には通常の内風呂(ジャグジーバス)と客室露天風呂がありました。
高級旅館の部屋風呂はどんな入り心地なのでしょうか…!

まずは通常の内風呂からご紹介しましょう。「通常の内風呂」と言いつつ、一般的なホテルのお風呂とはレベルが異なります。
室内なのにこんな大きな窓からオーシャンビューを楽しむことができてしまうのです!景観だけなら露天風呂とは変わらないというのがスゴイですよね。
お風呂とトイレは別なので洗い場もかなり広めに造られています。
浴槽はスイッチひとつでジャグジーバスになります。勢いよく放たれる空気が身体を刺激して筋肉のコリなどをほぐしてくれるのです。実はジャグジーバスも初体験でした。ラグジュアリーな体験をありがとうございます。

素晴らしい内風呂がありますが、今回の目玉は「客室露天風呂」です。明るい時間帯は雄大な日本海のオーシャンビュー!柔らかい潮風にあたりながら極上のひとときを過ごすことができました。
客室露天風呂には石鹸類がありません。身体を洗うなら室内の浴室を利用しましょう。

夜は暗くて、浴槽に入りながらのオーシャンビューは少し難しいかもしれません。しかし、耳を澄ませると穏やかな波の音が聞こえてくるのです。一定のリズムを刻む波音は子守唄のようで、ウトウトしてしまいます。

ふと夜空を見上げれば、煌々と光る月が見えるかもしれません。

私が宿泊した日はほぼ満月!とても明るい月光が夜の海を優しく照らしていました。
なんて美しい景色なんだ…これを自室のお風呂から見ることができるなんて…!この景色を独り占めする贅沢を噛み締めました。

↑のときは撮影用に若干浮きましたが、思ったよりも浴槽は深いので肩までしっかり浸かることができます。そして温度はけっこう高い(42度くらい?)です。温度はフロントに連絡すれば調節は可能らしい。
12月なので外気はめっちゃ寒いのですが、数分浸かってから浴槽を出ると身体の芯からポカポカしてしばらく寒さを感じないんですよ。これには驚きとともに感動しちゃいました。寒いはずなのに寒くない!

芯から温まるってこういうことかぁ~♨
(金銭的に)めったに泊まることができない豪華な空間を心ゆくまで堪能させていただき、幸せいっぱいです。

実際に客室露天風呂を利用してみて感じたメリットが「いつでも利用できることの素晴らしさ」です。
- 大浴場の利用時間(15:00〜24:00など)を気にしなくてOK
- 大浴場に行くまでの「準備」が不要
これが本当に素晴らしい。

旅館に宿泊していると、大好きな露天風呂に入るためには「24時までにお風呂行かなきゃ!」「せっかく5時に起きたのに朝風呂が6:00スタートか…」という状況になることが多々あります。客室に露天風呂があれば「そんなの関係ねぇ!」です。
また、大浴場に行くまでの準備って正直メンドーじゃありませんか…?浴衣の着崩れを直して、部屋の鍵を閉めて、エレベーターに乗って…。客室露天風呂ならどんな格好でも・何の準備をしなくてもノータイムで浴槽にドボンです。

これは実際に使ってみて身にしみて感じたメリットです。
皆さんもぜひ「客室露天風呂付き旅館」に宿泊してこの利便性を実感してください。怠惰な性格ではない私でも感動する「気軽さ」でしたよ✨️
客室露天風呂付きプランをチェック!

チェックアウトは10:00です。ずっとここに居たいのに…と後ろ髪を引かれる思いで荷造りしました。そして結局、チェックアウト直前にも客室露天風呂を利用。
1泊2日の宿泊で合計4回(夜→深夜→早朝→チェックアウト前)も入浴しました。本当に最高。めっちゃ最高。

幸せってこういうことを言うんだな…
【まとめ】湯喜望 白扇は心からおすすめできる旅館

大変お世話になった湯喜望 白扇のレビューは以上です。ここからは高級旅館に泊まってみて感じたことをズバズバ述べていきます。

結論、Yesです。
今回の予約プランは1人47,850円。私が普段泊まるホテルの基準価格は以下の通りです。
- 宿泊代:10,000円
- 夕食代:5,000円
- 朝食代:2,000円
↑をベースとして、後はどのくらいサービスをプラスするか(宿泊・食事のグレードを上げるか)によって加算していきます。今回の「湯喜望 白扇」は低く見積もっても以下のような感覚です。
- 松葉蟹:+15,000円
- 夕食のグレード:+5,000円
- 朝食のグレード:+1,500円
- 旅館としての設備:+5,000円
- 客室露天風呂:+5,000円
この時点で合計48,500円の価値を感じています。これに加えてビール1杯貰ったし、懐かしのゲームで遊んだし、それらの料金をプラスしたらとっくに支払った料金(47,850円)は超えています。
しかし!忘れてはいけないのがサービス費です。
サービス費が一番価値があるという話
人から人へのサービスって尊いものです。過去記事で何度も述べているので省略しますが、人からのサービスが最も価値が高いと考えます。
※詳しく知りたい物好きな方はコチラを読んでください。
- 食べ残したくない私の感情を察知して、罪悪感を和らげる事実を伝える
- 私のカニへの執着を感じ取って、後悔の無いように食べきれる工夫案を提示する
こんなこと、いくらAIが発展した世の中になっても機械には判断できません。正直、人間でもここまでの気遣いができる人は少ないと思います。
このお気遣い以外にも、旅館スタッフさん達は様々なサービスを提供してくださります。
- 靴は脱ぎっぱなしで良い→仲居さんが靴箱にしまい、帰るときは出す
- 館内を清潔に保ってくれる
- 食事の進み具合を見て次の料理を出す
- フロントに常駐して何かあったら助けてくれる
きっと他にも、私が考え付かない陰ながらのサービスもたくさんあることでしょう。このおかげで私は「今回の旅行、本当に楽しかった!!」と心の底から感じることができました。

この「サービス」には一体いくら払うのが適切なのでしょうか。普通なら「サービス」をお金に換算するなんておこがましくてできませんが、この記事では「価格に見合うサービスだったか」を論じるためやむを得ず評価させていただきます。
恐れ多いですが「湯喜望 白扇のサービス」に対して(かなり低く見積もって)10,000円以上の価値を感じたと仮定させていただきます。
価格に見合うと判断した理由
食事・設備面で48,500円の価値を感じ、サービス面で10,000円以上の価値を感じました。合計58,500円以上ですね。
私はこの宿泊に58,500円以上の価値を感じつつも実際には47,850円で宿泊したのだから、価格に見合う、いや、価格以上のサービスであったと結論付けます。

結論、…Ye…sです。
さっきより歯切れが悪いですね。理由を端的に言うと、これに慣れたらダメになっちゃうと感じたからです。
そりゃあこんな素敵な設備とサービスが揃った所に泊まれるならいくらでも泊まりたいですよ。でも、これに慣れたらどうなるのでしょう。
- 狭い部屋では満足できなくなる
- 通常のアメニティの質に不満を感じるようになる
- 豪華な食事が「日常」になってしまう
- 清掃が行き届いていないと文句を言う
- 仲居さんのご厚意を「当然」と感じてしまう
こうなってしまうのではないか、と考えてしまいます。
高級旅館のデメリット…??

慣れとは恐ろしいもので、一度生活水準を上げたら、もう下げることは苦痛です。私は「日常との差」に贅沢を感じます。「非日常」が「日常」になれば、「日常との差」を感じません。
「日常との差」を感じなくなれば、贅沢を感じられません。贅沢を感じられなければ、幸せ・ありがたみを感じられません。
この先も幸せを感じるために、いろいろなことに感動するために、これからも皆さんに感動を伝えられるように、私は私の身分相応に生きていきたいと思います。
日常は身分相応に。たまには思い切って贅沢に。
高級旅館に泊まり続けると、その感覚のバランスが崩れることが意外なデメリットかもしれませんね。
また泊まりたいか?の真実
ブログに乗せる記事は「非日常」が多いので、読者さん目線では私が贅沢なことばかりしているように感じるかもしれませんし、別にそう思われても良いんですけど、自分の中ではこれからも感動の多い人生にするための行動をしていきます。
そのために、高級旅館に泊まり続けることは避けようと思います。でも「また泊まりたいか?」という問いに対してはYesなので最初のような結論に至る、というわけですね。
…え?泊まり続けるだけの金を持ってないからそれっぽい理由でカッコつけているんじゃないかって??

ハハッ‼ベツニソンナワケネェシ‼

直前でカッコつけたこと言いましたが、高級旅館に宿泊するという人生経験はとても心を豊かにしてくれたように感じます。
大切な人へのプレゼントに、いつも頑張っている自分へのご褒美に、たまには1泊5万円レベルの高級旅館に泊まってみてはいかがでしょうか。
「1泊5万円もかけるのでホテル選びで失敗したくない」という方には今回の『湯喜望 白扇』をおすすめします。
- チェックインから気持ちの良い接客
- 通常ホテルとは異なるレベルの客室
- 地元食材をふんだんに利用した絶品の食事
- 山陰が誇る皆生温泉
- 「人の心」だからできる魅力的なおもてなし
きっと心温まるサービスと思い出を提供してくれることでしょう。皆さんが高級旅館に泊まる際の参考になれば幸いです。
あぐ一押しの高級旅館!
豊富な写真で雰囲気がわかる!
もし「鳥取県の観光をするのにおすすめの場所も知りたい!」という場合はぜひ私の鳥取旅行に関するブログ記事もご覧くださいね。
1万字を超える超大作になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。