ネモフィラとコキアで有名なひたち海浜公園。どうせ行くなら安くてお得に・楽しみながら移動したいですよね?ひたちなか海浜鉄道の「ひたち海浜公園入園券付湊線1日フリー切符」を使えば、そんな夢を叶えてくれます!
これは案件ではなく、私が実際に利用したとき・利用しなかったときを両方体験して「利用して良かったな!」と心から思ったので紹介しております。
- 勝田駅からひたち海浜公園へ安く行きたい
- どうせ行くなら観光要素を入れたい
- ひたち海浜公園だけでなく水族館にも行く予定だ
実体験に基づいてそれぞれの長所・短所を比較しながら紹介していくよ!
ひたち海浜公園入園券付湊線1日フリー切符とは?
ひたち海浜公園の入園券とひたちなか海浜鉄道湊線の1日乗車券が一つになったお得なチケットです。
2024年4月時点の料金はおとな1,200円。
ネモフィラ・コキア見頃時期のひたち海浜公園の入園料は800円、勝田駅から阿字ヶ浦駅(湊線終点・海浜公園の最寄り駅)までは片道570円・往復1,140円なので、この時点で740円も安いですね。
でもフリー切符(海浜鉄道利用)のメリットはそれだけではありません。詳しく見ていきましょう。
公式HPはこちら↑。
フリー切符(海浜鉄道利用)のメリット
いやいや、勝田駅から海浜公園までの直通バスもあるじゃん。
その通り。ネモフィラ見頃時期は勝田駅から海浜公園まで臨時直通バスがあります。おとな片道450円(現金のみ)なので往復900円、入園料800円を加算して計1,700円なので、やはりフリー切符の方が500円も安いですね。
※もちろん直通バスのメリットもあるので後述します。
旅行をする上でお金のお得さは重要ですが、それと同等以上に私が重視しているのは観光要素です。
「ただ目的地に移動するだけ」よりも「移動しているときですら観光になる」方が思い出も知見も増えるし楽しいと感じます。
特に今回のひたちなか海浜鉄道は移動+観光ができることが最大のメリットでした。ここではその詳細を解説します。
観光要素①:電車内のラッピングが楽しい
ひたちなか海浜鉄道の車両は一車両ごとに異なるラッピングが施されていました。(しかもド派手!)
あらゆる場所にうさぎが描かれた車両もありました。小さい子が喜びそう。
いや、こんなにラッピングされたら大人でもちょっとテンション上がりますね。面白いな~。
うさぎと一緒に記念撮影をするなどしてSNSに載せるのも良いでしょう。ふむ、若年層・SNS受けのことまで考えているのか!?
中には吊革に干し芋が付いている車両もありました。確かに茨城県では干し芋の生産量日本一。勉強になるな~と思いつつ、異様な光景に苦笑い。(これも良い思い出。)
車両自体は平成5年に造られたようです。(私より年上ですね。)確かに要所要所でレトロ感が溢れているのですが…
わかりやすい電光掲示板が付いているので安心。ラッピングしたり、必要なところは新しくしたりして資源の有効活用をしている様子が伺えます。素晴らしい企業努力ですね(何様)。
観光要素②:景色が良い&先頭車両にフォトスポット!
先頭車両にはもちろん運転席がありますが、運転席は左側に偏っているため右側の正面ガラスは乗客が張り付くことができます。
まるで自分が運転手になったかのような景色が広がります。私はそこまで鉄オタではないのですが、やはりテンションが上がりましたね。
湊線はディーゼル車(エンジンで動くため電線が不要)のため、景観がより美しい!電線がないだけでこんなに開放感があるんですね。
東京では絶対に見ることができない景色が広がっていて、見ていて飽きません。旅行ならではの経験です。素晴らしい。
あ、小さい子が見たがっているときはしっかり譲ってあげましょうね。
観光要素③:駅名の看板がグッドデザイン
駅名の看板あるじゃないですか。ひたちなか海浜鉄道湊線の看板はセンスの塊でした。例えば勝田駅。ひたちなか海浜鉄道のシンボルカラーであるオレンジ色で、車両と社のロゴマークが描かれています。
駅周辺にさつまいも畑が広がっている+酒列磯崎神社に祀られている少彦名命(すくなひこなのみこと)のデザインの磯崎駅。
何やら鉄橋を渡ったところに駅があるなぁと思っていると…
そのまんま命名された高田の鉄橋駅。
近くに古墳があるため矛と前方後円墳が描かれた中根駅。
と、このような看板が11駅すべてにあります!スゴイ!
那珂湊地区商店街・ひたちなか海浜鉄道湊線 × 教員・大学生 × アーティストからなる研究活動グループ「みなとメディアミュージアム」で制作された作品らしい。
全駅の看板とイラストの説明は公式HP↑から確認できます。
色々な立場の人たち(学生、商店街、アーティスト)の協働って素晴らしいですね。地元愛が深いからこそできるのだと思います。よく行政が「協働」を目指した取り組みに注力していますが、まさにモデルケースになりそうですね。
観光要素④:終点・阿字ヶ浦駅に謎の鳥居が…?
終点の阿字ヶ浦駅には謎の鳥居がありました。
こちらは世界初、車輛が御神体の「ひたちなか開運鐵道神社」です。この車両は1962年から2014年まで実際に使用されていたもの。現役時代はディーゼル車全国一位の長寿&無事故という実績です。
それは確かに御利益がありそうだ…!!
鳥居はよく見るとレールで出来ています。すごいな、さすが鉄道の神社。
さらに詳しい解説はこちら↑。なるほど、電車は連結が付き物だから「縁結び」だし、駅名も「勝田(勝負運)」「金上(金運)」「殿山(出世運)」と縁起の良いものだらけ。
うまいな~。こうやって観光資源になれば車輛も報われるし、観光客・利用客も増える。ローカル鉄道が全国的に廃線になっていく中で、ひたちなか海浜鉄道が黒字化まで漕ぎつけた秘密を垣間見た気がします。
協働事業・創意工夫・観光特化。熱い情熱がなければここまでできないでしょうし、情熱だけでもここまで成功しなかったことでしょう。並々ならぬ企業努力に感服しました。
もしアクアワールド茨城県大洗水族館に行く場合は更にお得です!
実際に私はひたち海浜公園でネモフィラを見た後、阿字ヶ浦駅→那珂湊駅に移動。(本来なら260円。)那珂湊駅から水族館へ行き、その後は再び那珂湊駅→勝田駅(本来なら350円。)に戻りました。
この移動も1日乗車券区間なので610円もお得になります✨
※那珂湊~水族館はバスがあります(片道170円)。私は歩きました(片道2km、30分くらい)のでここも0円になりました。
アクアワールドの詳細レビュー記事はこちら↓。
これが本当に嬉しい。個人的に一番嬉しい。
フリー切符は事前にセブンイレブンで発券する必要がありますが、発券さえしてしまえばそれを見せるだけで鉄道利用・海浜公園利用ができちゃいます。
- 勝田駅→ひたち海浜公園を直通バスで行くなら現金のみの乗車券が必要。
- 海浜鉄道もICカード利用不可(切符事前購入時はキャッシュレス可)。
- 一方で、セブンイレブンでフリー切符を発券するときはクレカ決済可。
今回は日帰りで茨城旅行をしたのですが、現金は一切使いませんでした!!スピーディだし小銭がジャラジャラしないし最高ですね。
あらゆる場面で自動化が進む現代において「AIにはできない気遣いを受ける」ことが最大の贅沢だと私は考えています。
ひたちなか海浜鉄道を利用した際に、この贅沢を享受することができました。
水族館観光終了後、那珂湊駅から勝田駅に向かう電車に乗った際の出来事です。
夕方の時間。勝田駅に向かう電車はかなり混雑していました。東京の通勤ラッシュ…ほどではありませんが。
今日もたくさん歩いたな~、さすがに脚が疲れたな~とぼんやり考えていると…
あと5分ほどで終点の勝田駅に到着します。車内混雑しておりますが、もう少々お待ちください。
ハッ!?見透かされている!?
こういう、やらなくても良い事をわざわざやっていただける・こちらの心情を推察して言葉をかけてくれることがいかに尊いか。素晴らしい駅員さんだ…と思っていると、
まもなく終点、勝田です。空の青、海の青、ネモフィラの青。三種類の青はお楽しみいただけましたでしょうか。皆様のまたのひたちなか海浜鉄道のご利用をお待ちしております。
あぁん!もう好き♡
車内でも「おぉ~」と歓声が沸きました。旅の最後に心を温めてくれる最高のおもてなしをありがとうございました。
「相手が想定していないこと」×「ちょっとした言葉や行動」が人を喜ばせるんだな。世の中の真理に気が付きました。自分もこれができる人間になりたいな。
フリー切符(海浜鉄道利用)のデメリット
以上のような点から私はひたちなか海浜鉄道に心酔してしまいました。皆様もぜひご贔屓にご利用ください。
しかし!ここで利用のデメリットをお伝えして初めて公平な発信になるというもの。実際に利用してみて感じたデメリットを忌憚なく発表していきます。
フリー切符利用時の実際の行程がこちら↓。
勝田駅→阿字ヶ浦駅まで電車(約30分)、阿字ヶ浦→ひたち海浜公園までは無料シャトルバス(約10分)で移動します。
電車・バスの乗車時間は40分ですが、勝田駅の乗換時に30分近く待つ必要があります。
勝田駅到着からひたち海浜公園まで1時間10分くらいかかっていますね。
一方こちら↑は直行バス利用時の場合。
勝田駅でやはり15分くらい待ちますが、勝田駅到着からひたち海浜公園まで35分です。
直行バスの方が35分くらい早く着くんだね。
したがって、時間だけを優先するなら直行バスの方がおすすめです。
しかし、
- ひたちなか海浜鉄道の利用自体が観光になる
- 直行バスの場合(公園西口着)よりも湊線利用の場合(公園海浜口着)の方が、みはらしの丘(ネモフィラの場所)に近い
という点も加味してどちらが良いかを考えましょう。
ネモフィラ(orコキア)だけ見て観光終了、家に帰る!
→直行バスがおすすめ
時間に多少余裕がある!湊線沿線(水族館とか)も観光する!
→フリー切符の利用がおすすめ
といったところでしょうか。
ひたちなか海浜鉄道の勝田駅は面白い構造をしています。
JR線のホームを縦に半分した左側が湊線の勝田駅なのです。
なのでめっちゃホームが狭い!!
そして、写真のとおり遮るものがないので待っている間は直射日光が注ぎます!!
熱中症・日焼け対策を万全にしておきましょう。
ここで30分も乗換待ちするのか…
と覚悟しましたが、実際には早めに電車が入線して来ます。私の時は15分くらいで電車が来たのでそこからは車内で出発時刻まで待つことができました。
30分直射日光じゃなくて助かった~!
お得なひたちなか市の観光 まとめ
ひたち海浜公園にお得に行く方法として「ひたち海浜公園入園券付湊線1日フリー切符」を紹介しました。いかがだってでしょうか。
値段のお得さはもちろん、観光要素もプラスされてより充実した茨城旅行になるかと思います。ぜひ最新の状況を確認の上、ご利用を検討してください。
いやぁ、しかしひたちなか海浜鉄道株式会社すごいな。
インスタ映え、地域活性化、観光資源の有効活用、接客能力の高さ、協働事業の実践。HPも見やすいく、情報もまとまっているのでぜひご覧ください↓。
私には想像もつかないたくさんの努力と苦労があったことでしょう。赤字事業の黒字化という快挙。この事業は成功例としてモデルケースになるのではないでしょうか。
サステナブル社会への貢献・地域貢献・顧客満足度の向上・そして事業利益向上。こんな事業がいつか自分にもできたらなぁ…と思うあぐであった。
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