5日間かけて九州を一周する観光列車「36ぷらす3」。本記事では日曜日に大分・別府→博多を運行する「青の路」についてご紹介します!
※他のルートについてもそれぞれ解説記事を作成しています。詳細はこちら。
- 青の路の所要時間・運行ルート・料金などの概要
- 1時間の観光ができる「門司港」での過ごし方
- 青の路で体験できるおもてなしの詳細
を豊富な写真とともに詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
青の路は36ぷらす3の他ルートと比較して、撮影した写真の枚数が一番多かったです!
青の路の概要
まずは青の路の基本情報についておさらいしておきましょう。
「そもそも36ぷらす3ってなに?」という方は、こちらの記事↓を先に読んでいただくと良いかもしれません。
特徴:写真好きにはたまらない。撮影スポットが豊富なコース
青の路の特徴はこちらの2つ。
- 福岡の名所「門司港」を1時間かけて下車観光できる
- おもてなし駅での写真撮影スポットが多い
なんといっても1時間かけて門司港駅周辺を自由に行動する時間があるのが特徴。博多から門司港までは普通電車だと1時間30分もかかってしまいます。
日程が少ない福岡旅行の場合だと「門司港に行くと他のスポットには行けない」という状況になりがち。それに、昭和レトロな建物の外観をサクッと見て回るだけなら1時間もあれば十分なのです。
過去に私が門司港観光をしたときは、昼食込み・2時間の滞在で満足できました!(過去の門司港旅行記はこちら。)
一度は行きたいけど、行くのに時間がかかる&そこまで長居しない門司港。36ぷらす3の青の路を利用すれば、移動のついでにしっかり観光できるのでとっても便利です!
青の路の運行コース
青の路の始発駅は大分駅。別府駅からも乗車可能です。
左側車窓の湯けむりの景色を眺めていると、最初のおもてなし駅である杵築駅(約15分)に到着します。その後は大分県と福岡県の県境まで進み、中津駅で再びおもてなし(約15分)。
福岡県に入り、北東の門司港駅にて1時間の自由行動です。
門司港駅を出る際に進行方向が変わり、最後は博多駅に到着します。
青の路の料金
青の路の料金は以下のとおりです。
グリーン席プラン | 10,240円 |
ランチプラン(座席) | 17,000円 |
ランチプラン(個室) | 22,000円 |
※大分・別府〜博多利用の場合。最新の情報や大分駅で下車の場合は公式HPにてご確認ください。
※この表は2024年12月時点・大人の料金です。
グリーン席プラン・ランチプラン(座席)は5〜6号車、ランチプラン(個室)は1〜3号車になります。
グリーン席プランは食事が付かないので、車内で軽食を購入する or 事前に自分で用意しておきましょう。私は旅行ツアー商品で利用したためグリーン席プラン+食事は旅行会社が用意したお弁当になりました。
青の路 乗車レビュー
ここからは私のリアルな乗車記になります。内容は2024年11月10日に乗車したものです。たくさんの写真とともに、青の路の様子をご紹介します!
なお、車内設備等のレビューは別記事↓がございますのでそちらをご覧ください。
10:48 大分駅を出発
青の路の出発時間は10:48。この日は10:33頃にホームに上ったのですが、36ぷらす3は既にホームに到着しておりました。入線の瞬間を撮りたい人はもっと早めに来たほうが良いですね。
今日は大分駅から博多駅まで、約6時間の旅になります。よろしくね!
10:58 別府駅にてD&S列車の共演!
大分駅を出て数分で別府駅に到着。ここはおもてなしとかではなく、乗車するために止まります。別府駅出発まで10分くらいあったので降りて撮影しました。
するとホームに「特急かんぱち・いちろく」の姿が!2024年4月に運行開始した新しいD&S列車です。こちらも博多〜別府を走るのですが、36ぷらす3とは異なり内陸側を進んでいきます。
いいねぇ〜、こっちもいつか乗ってみたい!
別府駅を出ると恒例のリーフレット・記念乗車証・乗車シールをいただけます。
リーフレットを開くと、青の路にちなんだ「九州の青にまつわるエピソード」が細かく紹介されています。読み物として普通に勉強になり、九州観光の一助になるでしょう。赤の路・黒の路・緑の路に次いで4冊目。後1冊でコンプリートです。
記念乗車証も「青の路」仕様で青色ベースです。裏面には記念スタンプ(3号車にあります。)を押す台紙になっています。
11:25 杵築駅にて最初のおもてなし
最初のおもてなし駅「杵築駅」に到着。九州の小京都らしい。最近いろいろな所に旅行して気付いたのですが「小京都」ってフレーズ、どこでも使われすぎでは…🤔?
まぁ古いまちなみが残っていたらそれは「小さな京都みたい」だから良いのか。”京都”に反応して「行ってみたい!」「気になる!」という気持ちにさせる高等テクニックですね。
たしかに歩いてみたくなるな…(チョロい)
ここでも物販は大盛り上がり。私は眺めているだけでごめんなさい。
11:40 車内でご当地飲料「スコール」を購入
車内販売の「スコール」が気になっていたので購入しました(200円)。
車内放送にて「牛乳とソーダが交わったことが始まりとなった…」と紹介されていて気になったのです。牛乳ソーダってどんな味だ?と思って飲んでみると…
あ、カルピスソーダやね。
そっか、乳酸飲料のソーダだもんね。普通にカルピスソーダでした。強いて言うなら、カルピスソーダより甘め🤔?目隠しの状態で飲んでも私は違いがわからなさそう…笑
ちなみに缶が細身なので、机のコップ置きに置こうとするとスッポ抜けます。ご注意ください。
12:10 ゆるキャラも歓迎してくれる!中津駅でのおもてなし
中津駅ではご当地キャラ「くろかんくん」がお出迎え!スタイル良いな。
おもてなし駅でゆるキャラが現れたのはこの駅だけでした。しっかり記念撮影しておきましょう。
ここは福沢諭吉さんのふるさとのようです。そういえば1万円札変わっちゃいましたね。
だけど記念撮影パネルは旧札のままでした。1万円札の肖像になるのは面白いですね。
数十年したら福沢諭吉が1万円札だったのを知らない子が増えていくんだろうな…。そんなときでもこのパネルは活用されるのだろうか。顔がくり抜かれてるから汎用性はあるのかな?
中津駅での販売商品も福沢諭吉にあやかった商品が多数ありました。いずれ1万円札ネタが廃れていくのかなと思うと感慨深いですね。まだしばらくは大丈夫そうですが。
12:45 旅行会社が用意したお弁当で昼食(地酒も購入)
前回記事でも説明しましたが、今回はツアー会社経由での予約。この写真は青の路ランチプランのお弁当ではないことにご注意ください。
ツアー会社の添乗員さんに確認したところ、ツアーによる団体予約の場合はランチプランで予約できないとのこと。
こちらはうを清さんの「松花堂弁当(2,800円)」だと思われます。昭和18年創業の老舗で、大分を代表するお弁当屋さんです。お肉・デザートに天ぷらまで付いており大満足の内容。高級弁当って良いですね。
本当はランチプランのお弁当が食べたかったけど、これも全然負けてない!
36ぷらす3の利用料金を抑えたい場合、グリーン席プランを予約してお弁当は自分で用意するスタイルを推奨します。高級弁当を用意すれば旅のクオリティを下げずにコスト削減できます。
※ランチプランにするだけで追加7,000円くらいかかりますもんね。
こんなに豪華なお弁当内容ならお酒が合うはず!と車内でお酒を追加購入。こちらは「九州CRAFT日向夏Premium(700円)」です。
口に含もうとコップを近づけるだけでフワッと宮崎県特産「日向夏」の香りが!!今まで飲んだビールにはないフルーティーな味わいで、苦みがない飲みやすい一品でした。
お肉にも魚にも天ぷらにも合う!買ってよかった〜!!
13:45 無料の車内イベント「金平糖の紹介」に参加
36ぷらす3では、そのルート毎に車内イベントがあります。有料イベントだけの路もあれば無料イベントもある路もあります。青の路では無料イベント「金平糖の紹介」があるのでぜひ参加しましょう。
私は旅行ツアーに参加していたのでツアー添乗員さんにまとめて予約してもらいましたが、本来は3号車にあるタブレットにて予約するそうです。先着順なのでお早めに!
このイベントでは金平糖の歴史やつくる工程をVTRで学びます。その後、配布された金平糖の味を当てるゲームをするのです。これがなかなかトリッキーな味なので当たりません。
まずは↑の白と赤の金平糖を食べて…
続いて↑の緑の金平糖を食べます。
この3種類、それぞれ何味だと思いますか?(正解を書きますが、一応ネタバレ防止で展開式にしておきます。)
この3種類、それぞれの味は
- 白…かぼす味
- 赤…トマト味
- 緑…抹茶味
でした。そんなトリッキーな味の金平糖、聞いたこともない!
私はかろうじて緑は当たりましたが、白と赤は言われても皆「う〜ん?たしかに?」という感想。我々がいかに先入観で味を感じているかがわかりますね。
ちなみにこれらの金平糖は車内販売もされていますので、気に入ったらお土産にできますよ。
14:00〜 門司港駅での1時間の過ごし方
金平糖の紹介イベントが終わると門司港駅に到着しました。ここでは1時間ほど停車するので、その間は自由行動です。この限られた時間で、私がどのように過ごしたのかを紹介します。
門司港には1年半ぶり2回目の訪問!
大正ロマンあふれる駅舎をじっくり観光(約10分)
門司港駅で最初に観光できるのは駅舎。かなり大きい外観そのものも見応えがありますが、実は駅舎の中も魅力的。
階級別に待合室が用意されていたり(どちらも入れます)、手元だけ出てくる宝くじ売り場スタイルの券売所跡があったり、関門連絡船へとつながる地下道跡があったり…
そのあたりの写真と解説はこちらの過去記事をご覧ください。
駅周辺にはレトロな建物がいっぱい!(約15分)
こちらは旧大阪商船。1917年に竣工したもので、当時はこのようなヨーロッパ風の建物は珍しいものだったのではないでしょうか。「当時の最先端」が「現代のレトロ」であるって感慨深いですね…。
こちらは旧門司税関で、入場無料です。レンガ造りの外観は異国感がありつつも、やはり昔懐かしい雰囲気を漂わせています。門司港駅周辺には、このような建物が多く見受けられるのです。
突然のスタンプラリーチャレンジ(約20分)
このようなレトロな建物を見学していると、なにやらスタンプラリーが設置されているのだとか。「集めたら◯◯に交換!」というものではなく、完全にただの記念ですがせっかくなのでやってみることにしました。
電車の出発まであと35分くらいしかないけど…!?
ええやん!走れば行けるんちゃう!?
①の門司港レトロ展望室のスタンプは展望室が有料なため断念(展望室でゆっくりする時間があれば課金したけど…)。②〜⑤のスタンプポイントはギュッと近い位置に密集していたので、なんとかゲットしました。
ところが⑥⑦は⑤の「旧門司三井倶楽部」から少し離れたところにあったのです。
残り時間は15分。目的地まで徒歩7分、天候は雨。スタンプを押して門司港駅まで帰ってくることを考えると…時間がないな。
こうして不完全なスタンプ帳を片手に、門司港駅に帰還しました。スタンプラリーの完遂はできませんでしたが、雨のなか母と走りながらスタンプを集めた思い出が手に入りました。悪くないでしょう。
門司港駅の停車時間中にスタンプラリーを完遂させたい場合は事前に綿密な移動計画を立てて挑戦してみてください。ギリギリクリアできるかもしれません。
諦めて帰還。駅にてゆっくり記念撮影(約15分)
スタンプラリーを諦めたおかげで、時間に余裕をもって門司港駅に帰ってきました。門司港駅には駅員さんの上着と帽子が置いてあったので、せっかくなので着用して記念撮影。
やはり無理にスタンプラリーに走るよりはゆっくり駅舎を楽しんだり記念撮影をして過ごす方がおすすめかもしれませんね。
門司港駅から博多駅までの乗車レビュー
こうして無事、門司港駅の発車時間に間に合った私達。残り1時間40分の電車旅の様子をお届けします。
15:15 車内でおつまみ(フロマージュ・ブラン)を購入
門司港のまちを駆け回ったので小腹が空きました。車内にて「フロマージュ・ブラン〜燻製ハニーナッツを添えて〜」を購入しました(500円)。
ヨーグルトかな?と思ったのですがどうやらフレッシュチーズのようです。チーズ自体は味があまりない、プレーンな味わい。少し物足りない感じでしたが…
本来の食べ方はこう。燻製ハニーナッツを添えて、フレッシュチーズをいただきます。
むぅ!これは美味しい!!
単純に「甘い」というわけではありません。燻されたナッツの香りと、奥底から湧き出てくる蜂蜜の甘みがなんとも大人な味わいを出してきます。これは「おやつ」ではなく「酒の肴」ですね。
ちなみにこちらの商品、赤の路(木曜日)の出発時に一定数を詰め込んだきり、金の路(月曜日)が終わるまで補充などはされないようです。つまり、食べたい場合はできるだけ早めに購入しておいた方が良さそう。
私は今回の青の路(日曜日)の午後に購入して、最後の一つだと言われました。あっぶねぇ〜!
でもそしたら、今回の金の路(月曜日)だけ乗車する人は乗った瞬間に品切れなのか…。
金の路のみの予約でフロマージュ・ブランを購入したい場合は、売り切れの覚悟が必要そうです。
16:00 青の路エピソード紹介
36ぷらす3では、旅の終盤に4号車にてアテンダントさんによるエピソード紹介があります。
青の路の場合は、九州の青に関するエピソードが紹介されます。最初に配布されたリーフレットと同様の内容ですが、写真や動画付きで途中にクイズがあったりと、対面ならではの工夫が施されています。
スライドを使った説明でわかりやすいのですが、この日は私含めた2組しかいなかったです🤔
16:42 博多駅に到着
定刻通りに博多駅に到着。赤の路からスタートして4日でぐるりと九州一周して帰ってきました。明日は36ぷらす3最後の乗車、金の路にて佐賀県を経由して長崎県に向います。これで九州全県を踏破したことになりますね。
門司港の散策も含めて約6時間の旅でしたが、今回もあっという間でした。そしてこの九州一周旅行もいよいよ最終章へ…なんだか寂しくなってきました😭
【まとめ】門司港に行ったことがないなら青の路がおすすめ!
36ぷらす3の青の路に乗車してみて、こんな人におすすめだなと思いました。
- 門司港周辺を観光したいと思っていた
- 写真映えする景色をたくさん見たい
やはり特筆すべきは門司港にて1時間も自由時間があること。
門司港は博多から意外と離れているので、新幹線や有料特急を使用しない場合は片道1時間30分くらいかかってしまいます。しかも、よほどの門司港ファンでもない限り1〜2時間あれば門司港の主要な観光は終わります。
滞在時間よりも往復の移動時間が多いので門司港に行きづらい…でも一度は行ってみたい…というワガママな欲望を叶えてくれるのが36ぷらす3の青の路ですね✨️
門司港にある歴史的な建物には無料で入れることが多く、中で食事ができるものもあります。レトロな外観だけでなく、内装や展示も写真映えするものばかり。SNS映えを旅の目的とする場合にぜひ選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
日曜の夕方に博多駅に到着する「青の路」は土日の九州旅行の大トリに組み込みやすいプランです。旅行計画の際に36ぷらす3の利用もぜひ検討してみてくださいね。
さて次回は月曜日限定「金の路」を徹底レビューします。日本酒と陶器が魅力の佐賀県の名所に立ち寄ります。やや大人向けな「金の路」記事をお楽しみに👋