5日間かけて九州を一周する観光列車「36ぷらす3」。本記事では土曜日に宮崎空港・宮崎→大分・別府を運行する「緑の路」についてご紹介します!
※他のルートについてもそれぞれ解説記事を作成しています。詳細はこちら。
- 緑の路の所要時間・運行ルート・料金などの概要
- 日向灘が見える乗車位置
- 緑の路で体験できるおもてなしの詳細
を豊富な写真とともに詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

緑の路は森や海などの自然を楽しむ時間が多かったです!
緑の路の概要
まずは緑の路の基本情報についておさらいしておきましょう。
「そもそも36ぷらす3ってなに?」という方は、こちらの記事↓を先に読んでいただくと良いかもしれません。
特徴:「自然」と「地域の方」に最も触れられるコース
緑の路の特徴はこちらの2つ。
- 森の中の秘境駅、日向灘の大海原といった自然を楽しめる
- おもてなし駅での試食種類数が一番多い
通常は1日に1〜2本しか止まらない秘境駅に特別停車したり、九州の東側に広がる日向灘の絶景を眺めたりできる緑の路。自然との触れ合いを求めている方におすすめの内容です。
また、あまり大きな声では言えませんがおもてなし駅でいただける試食数が一番多かったです。貧乏性が垣間見えるのでお恥ずかしいですが、地味に嬉しかった…笑
停車駅・通過駅を問わず地域の方が事前準備をして手を振ってくださる機会も多く、心が温まりました。
緑の路の運行コース

緑の路の始発駅は宮崎空港駅。その直後の宮崎駅からも乗車可能です。
日向灘の景色を見ながら北上し、延岡駅にて最初のおもてなし(約10分)があります。
その後は大分県に入り、秘境駅の宗太郎駅に特別停車します(約10分)。続いて重岡駅で地域の方がたくさんの試食とともにおもてなしをしてくれました(約25分)。
終着駅は大分県の別府駅ですが、その手前の大分駅でも下車することができます。(私は大分駅で下車しました。)
緑の路の料金
緑の路の料金は以下のとおりです。
グリーン席プラン | 12,230円 |
ランチプラン(座席) | 17,900円 |
ランチプラン(個室) | 22,900円 |
※宮崎空港〜別府利用の場合。最新の情報や大分駅で下車の場合は公式HPにてご確認ください。
※この表は2024年12月時点・大人の料金です。

グリーン席プラン・ランチプラン(座席)は5〜6号車、ランチプラン(個室)は1〜3号車になります。
グリーン席プランは食事が付かないので、車内で軽食を購入する or 事前に自分で用意しておきましょう。私は旅行ツアー商品で利用したためグリーン席プラン+食事は旅行会社が用意したお弁当になりました。
緑の路おすすめの乗車位置:日向灘を見るなら右側

宮崎駅を出て少し経つと、進行方向右側に日向灘の景色が広がります。撮影日は曇り空だったので残念ですが、晴れていると美しいエメラルドグリーンのようです。
私は今回、進行方向左側の席でした。しかし6号車のフリースペースへと移動することで、しっかりと日向灘を楽しむことができましたよ。

左側の席になってしまったけど日向灘は見ておきたい!という場合はこのフリースペースや4号車のラウンジを利用しましょう。
緑の路 乗車レビュー
さて、ここからは私のリアルな乗車記になります。内容は2024年11月9日に乗車したものです。たくさんの写真とともに、緑の路の様子をご紹介します!
なお、車内設備等のレビューは別記事↓がございますのでそちらをご覧ください。
11:51 宮崎駅を出発

緑の路の始発駅は宮崎空港駅でしたが、私は宮崎駅から乗車しました。発車時刻は11:51です。

11:47には宮崎駅ホームに36ぷらす3がやってきました。たった4分間しかありませんので、36ぷらす3との記念撮影をしたい場合は早めに済ませましょう。

この後の停車駅でもゆっくり記念撮影はできるよ!

乗車して少しすると、恒例のリーフレット・記念乗車証・乗車シールをいただけます。
リーフレットを開くと、緑の路にちなんだ「九州の緑にまつわるエピソード」が細かく紹介されています。読み物として普通に勉強になり、九州観光の一助になるでしょう。赤の路・黒の路に次いで3冊目ゲットです。
乗車シールは昨日「黒の路」でいただいたものを貼りました。これにより、今日配られた乗車シールはお土産として持ち帰ることに成功。やったぜ。

記念乗車証も「緑の路」仕様で緑色ベースです。裏面には記念スタンプ(3号車にあります。)を押す台紙になっています。
12:08 日向灘が見えてきた!

宮崎駅を出て数十分で日向灘の景色が見えます。
この日の空は厚い雲で覆われていましたが、予報では雨だったので降っていないだけ有り難いです。

この鳥さんたちは海を超えたりするのだろうか…と思いを馳せながら車窓を楽しみました。晴天だったらもっと美しいんだろうな〜!!

と思っていたら少し青空が見えてきた奇跡!さすが晴れ男!

日向灘の景色が終わるギリギリで晴れ間が見えました。お天道様ありがとうございます。
意外だったのが、緑の路は九州の右側に沿って走る割には海が見えるタイミングが少なかったこと。日向灘は美しいですが、その区間は15分程度で終わってしまいました。

緑の路は、赤の路ほど海岸線ギリギリを走行するわけではないようです。このように↑海まで少し離れた場所に線路があります。(まぁ海岸線ギリギリを走ると安全面とか大変だもんね。)

思ったより海景色の時間は短いけど、見る価値ありです!
12:45 旅行会社が用意したお弁当で昼食

前回記事でも説明しましたが、今回はツアー会社経由での予約。この写真は緑の路ランチプランのお弁当ではないことにご注意ください。
ツアー会社の添乗員さんに確認したところ、ツアーによる団体予約の場合はランチプランで予約できないとのこと。

こちらはかわのさんの「懐石弁当【吉〜きち〜】(3,348円)」だと思われます。宮崎の食材を本格的な懐石料理として提供してくださる「季節料理かわの」さん。ランチプランのお弁当にも負けないクオリティでは…!?

お刺身の上にはご丁寧に保冷剤まで置いてありました!
味も量も質も大満足。グリーン席プランを予約してお弁当は自分で用意するスタイルの場合、このような高級弁当を購入してみてはいかがでしょう…?
かわのさんは36ぷらす3個室ランチプランのお弁当を担当しているようです。そりゃあ高品質なわけだ。
13:20 延岡駅にて最初のおもてなし

食休みをしていると最初のおもてなし駅「延岡駅」に到着。ここには10分停車します。

地元の特産品がズラリ。何か購入しようかなぁと思いつつも、この後に車内で買いたいものがあったのでガマンします…!
「ここはこういうものが特産品なんだぁ〜」と眺めているだけでも楽しいです。
13:30 車内で地酒(スパークリングワイン)を楽しむ

36ぷらす3の車内で買いたかったものがこちら。「スパークリングワイン キャンベルアーリー(850円)」です。こちらは宮崎県のロゼワインのようなので、緑の路乗車中に飲みたかった!!

シュワシュワと優しいスパークリング具合。珍しく「ブドウの味がするワイン」でとても美味しかったです!甘くて飲みやすいなんて最高だね。
アルコール度数9%で200mlなので気軽に手が出せそうですね。(昨日の焼酎【度数33%で300ml】が異常だっただけ…?)
14:15 秘境駅「宗太郎駅」に特別停車!

ワインを飲んで優雅な気分になっていると宗太郎駅に到着。ここは「おもてなし」ではなく秘境駅を楽しむために特別停車(約10分)してくれるのです。

こちらが宗太郎駅の時刻表。大分方面に向かう電車でさえ、朝6時の次は夜8時まで電車が止まりません。延岡方面にいたっては6:54の一本のみ。
電車だけでこの駅を観光しに来る場合は1日がかりになってしまいますね。(そして14時間ちかく待ちぼうけ)

36ぷらす3を使わないと一生来ないであろう駅だ…!

宗太郎駅のベンチにはたくさんの石(メッセージ付き)と駅ノートがあります。来る人がそこそこ居るんだな…(さすがに車だと思いますが。)

石のメッセージを読むのが意外と面白いです。ここで待ちぼうけた人もいるのかなぁ…。
夢中になりすぎて36ぷらす3に乗り遅れると洒落にならないので尾を引きつつも戻りました。

緑の路を利用しない限り一生来ることはなかったであろう秘境駅に来ることができて満足です。貴重な経験をさせていただきました✨️

停車駅での記念撮影もお忘れなく!改めて見てもカッコいいなぁ…。
14:35 重岡駅でたくさんの試食をいただく

宗太郎駅の隣にある「重岡駅」にて再びおもてなしをしていただきます。停車時間は約25分。
ここではたくさんの試食をいただきました。

こちらは「くわの実ジャム」を乗せたクッキー。見た目のとおりブルーベリー系の味がして美味しかったです。

他にもジャムの種類があり、パクパクいただきました。温かいお茶まで用意してくださりありがたかったです。

残ってもしょうがないから食べて!
と、何度もいただいてしまいました笑 申し訳ない気持ちもありつつしっかりと完食。

地域の方がなぜか36ぷらす3の旗を大量に持っており、1ついただくことができました。おもてなし駅では皆さんこれをパタパタ振ってくれていたのです。
JR九州が作成して地域の方に配布しているのかな??

駅員さんの帽子&ジャケットを借りて記念撮影することも可能。

駅員さんセットは借りませんでしたが、記念撮影はお願いしました。重岡駅の販売はかなり盛り上がっていたな〜。

出発時には大きな弾幕を持ってお見送りしてくれました。この駅に限らず、緑の路では地域の方々が手を振ってくれる機会が多かったように感じます。
温かいおもてなしをありがとう!!
16:05 ちょっと面白い駅に数分停車

こちらは下車できるわけではありませんが、臼杵駅にて少々停車(5分くらい)します。
駅の看板が面白いなと思って撮影しました。「すき」の部分が「好き=♡」になっています。ナイスアイデアです。

大仏様のお顔がズドンと置いてあるのも珍しいなと思いました。
他の電車とのすれ違い等の調整で停車しているだけですが、見どころがある駅なのでぜひチェックしてみてください。
16:15 緑の路エピソード紹介

36ぷらす3では、旅の終盤に4号車にてアテンダントさんによるエピソード紹介があります。
緑の路の場合は、九州の緑に関するエピソードが紹介されます。最初に配布されたリーフレットと同様の内容ですが、写真や動画付きで途中にクイズがあったりと、対面ならではの工夫が施されています。
スライドを使った説明でわかりやすいのですが、この日も思った以上に観客が少なかったです🤔
16:49 大分駅に到着

宮崎駅から約5時間、大分駅に到着です。緑の路は別府駅まで行きますが、旅程の都合上今回はここで下車しました。下車できる駅や見どころのある車窓が多く、体感時間は1時間くらいだったなぁ…。
お腹も心もいっぱいで大満足の緑の路でした。

電車はこのまま次の別府駅に向けて出発。今回の旅で唯一”お見送りする側”で36ぷらす3に手を振りました。36ぷらす3全線乗車の旅もここで折り返しです。
なんだかあっという間だな…。
【まとめ】緑の路で大自然を楽しもう!

36ぷらす3の緑の路に乗車してみて、こんな人におすすめだなと思いました。
- 自然が好きで、秘境駅にも興味がある
- せっかくなので沢山の試食をいただきたい
前半は海景色、後半は森の中。途中で秘境駅に停車もしてくれるので「自然が大好き!」という方は緑の路がおすすめです!(日向灘の景色は10分くらいしかないので「海の景色をじっくり楽しみたい!」という方は赤の路がおすすめ。)
試食やお見送りなどを通して、地域の方の温かさにも触れることができました☺

今回紹介した緑の路は土曜日かつ空港が始発です。平日はお仕事で忙しいという方も比較的利用しやすい便なのではないでしょうか。降車駅も大分駅 or 別府駅で選べるので、下車後の旅行プランの幅も広いですね。
週末に大分旅行を計画する場合は、敢えて宮崎空港スタートで36ぷらす3に乗車する選択肢もご検討ください。
さて次回は日曜日限定「青の路」を徹底レビューします。福岡県の観光名所「門司港」を60分も散策できるコースでした。次回の記事もお楽しみに👋