のぼりべつクマ牧場に男一人で行ってきました!
車に轢かれても動じない・銃弾にも怯まないと言われる日本に生息する”最強”で”最恐”な哺乳類、羆(ひぐま)。そんな最強生物がなんと野生で生息しているのが北海道です。
北海道に行ったなら、ヒグマを見ておきたい…(絶対に安全な方法で。)
という私のワガママな欲求を叶えてくれるのが今回紹介する「のぼりべつクマ牧場」でした。本記事を読むことで、
のぼりべつクマ牧場って何が楽しめるの?
一人で行っても楽しいの?不都合はないの?
という疑問が解決されるでしょう。
のぼりべつクマ牧場に行ってみたい、けれどちょっと不安──そんな方にこそ読んでほしい体験記です。
私も怖いもの見たさで勇気を出して訪問しました…!
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のぼりべつクマ牧場の概要
ユニークなCMをしているようで北海道での知名度はそこそこ高いようですが、簡単にのぼりべつクマ牧場についておさらいしましょう。
のぼりべつクマ牧場へのアクセス
北海道の登別エリアにあるのぼりべつクマ牧場。
まずはJR登別駅から登別温泉までバスで約15分(片道350円)。
その後、登別温泉からのぼりべつクマ牧場に向かうロープウェイ乗り場まで徒歩または無料送迎バスを利用します。
道南バス登別温泉ターミナル(または宿泊したホテル)から配車依頼すれば無料送迎してくれるよ!
のぼりべつクマ牧場の料金
のぼりべつクマ牧場に行くにはロープウェイに乗る必要があります。入園券は往復のロープウェイ乗車料金を含めて3,000円(大人)となっています。
そこそこの高さに向かうので、ロープウェイからの眺めは絶景でした。
なお、入園券は前売券の事前購入も可能です。私は事前購入ができることを知らなかったので当日窓口で購入しました。
事前購入でも値段は同じだから「事前購入必須!」ではないけど、混んでいる可能性を考えると「事前購入推奨」かなぁ…。
のぼりべつクマ牧場の所要時間
私の場合、10:00〜13:00の3時間ほど滞在しました。しかし、これはかなり長居した方だと思います。
ヒグマをじっくり観察したかったとはいえ3時間はレアケースじゃないかな笑
- 子グマ・メス熊・オス熊の観察
- クマへのエサやり
- クマ山ステージの鑑賞
- ヒグマ博物館見学
- アヒルレースの参加
- アイヌの村を再現した「ユーカラの里」見学
- カフェ・売店で軽食、お土産購入
- クッタラ湖の鑑賞
- リスの杜(もり)鑑賞
のぼりべつクマ牧場の面積は大きくないですが、できることは意外と多いです。
しかし、ものによっては数秒で見学終了します。あとは自分がどのくらいじっくり見たいか?によって滞在時間は変化するでしょう。
- サクッと見るなら1時間
- ゆっくり見るなら2時間
- フルで楽しみたい&クマが好きなら3時間
という目安でしょうか。
迫力満点!ヒグマとの出会い
ここからはメインコンテンツ!クマとの触れ合い(?)の様子をご紹介していきます。
モフモフで元気な子グマ!
キャー♡かわいいねぇ♡
と、男一人でも思わず口に出してしまう愛らしさの子グマが2頭いました。元気いっぱいで(結構ハードな)じゃれあいや追いかけっこをして遊んでいました。
おとなのクマと比べて毛がモフモフです。ぜひこの後に紹介する写真と見比べてください。
エサの購入。QRコード決済対応でありがたい!!
植物由来のヘルシーなエサが購入できます。10個入り200円 / 30個入り500円でした。
なんとQRコード決済も対応!これには私も大喜び。お得なので30個入り500円を購入しました。
これで準備が整ったのでエサやり体験に行ってきます!
まずはメスのヒグマにエサやり
第2牧場にやってきました。こちらにいるのはすべてメスのヒグマです。
おぉ…やっぱり大きいな…
あー…これは…安全圏から見るにはカワイイですが絶対に町で出会いたくないですねぇ…。
とても頭の良さそうな精悍な顔つきです。
さて、先ほど購入したエサを掲げると…
クマが手ぇ振ってる!!!
噂には聞いていましたが実際に見ると衝撃体験。クマがエサをねだっているのです。
飼育員さんが教えたわけではなく、自主的に「こうすれば自分にエサを投げて貰える」と学習したようです。ひぇ〜頭良い〜…。
模範的な「クマさん座り」をしているクマさんもいました。う〜ん、この状態ならギリギリ可愛いが勝っているか…?
いや、下に降りたら恐怖の方が勝ちそう。
ここでエサを半分くらい使っちゃった☆
参加型で楽しいクマ山ステージ
続いてはクマ山ステージへ。ここは来場者参加型のステージで、事前に数人の参加者を募ります。参加したい場合は元気よく挙手しましょう。
ステージ内の好きな場所にクマさんの好きなエサを隠します。
参加者が安全な所に戻った後でクマさんが解き放たれます。
自慢の嗅覚で次々とエサを発見。ショーに慣れているクマさんなのでエサを見つけるとこちらにドヤ顔でアピールしてくれます。カワイイ♡
犬の6倍と言われるこの鋭い嗅覚で一度狙った獲物をどこまでも追いかけるのか…(ガクブル)
ヒグマは自分のモノへの執着心が強いようなので、一度「これは自分のモノ」と認識したものを絶対に逃さない習性があります。万が一野生のクマに荷物を物色された場合は絶対に諦めて手ぶらで逃げるようにしましょう。
大きさが違う!オスのヒグマに見惚れる
クマ山ステージを楽しんだ後は第1牧場へ。ここにはオスのクマさんがいます。
うへぇええ大きい!!
メスに比べて大きさが一目瞭然でした。身長はもちろん、身体の厚みもまるで違います。
ヒグマの身体はほとんどが筋肉。その上を分厚い皮が覆っており、急所でなければ銃弾にも怯まないと言われています。
こんな生物が北海道に野生で生息しているなんて…
恐ろしい、けれどどこか魅力的で美しい…。ドキドキしながら観察していました。
「ヒトのオリ」でヒグマ遭遇を疑似体験
第1牧場は上から観察できますが、階段を降りれば「ヒトのオリ」があります。
ここではヒトが檻の中に入って観察・エサやりをすることが可能です。
中はこんな感じ。鉄の筒にエサをセットして押し出すことで、外にいるクマさんにエサを与えるのです。
さっそくやってきました!!うおぉおおお!!同じ目線だ!!
恐怖と興味で興奮しながらエサをあげます。
あー、うん。こりゃ一発で◯ぬわ。
プラスチックのおもちゃかな?という雰囲気ですが恐ろしく硬い爪です。強靭な筋肉から繰り出されるクマパンチを喰らったら走馬灯を見る間もなく旅立つでしょう。
おーよしよしよし。なんて撫でれるのでしょうか。絶対に無理ですね。
人生でここまでヒグマに接近できる機会はこれを最初で最後にしましょう。ここ以外の場所でこんな接近されることのない人生を歩みましょう。
ニコッ♡(恐怖)
最恐なのにめっちゃカワイイおねだりだった
ヒトのオリにて存分にスリルを味わったところで、もう一度第1牧場に戻ってオス熊さんにエサをあげることにしました。
すると水浴びをしているクマさんが。虹が発生していて幻想的な写真が撮影できました!
なんて凛々しいお顔なのかしら…。さて、この子たちにエサを与えなくては!!
先ほどと同じようにエサを掲げると…
ちゃんと挙手した!!すごい!!
と感動した瞬間、
えぇぇえ!?すごっ!!
なんと!!両手を合わせて「お願い♡」のポーズ!!カワイイ!!
さっきはあんなに恐ろしく見えたクマさん。あまりのギャップに虜になってしまいました。
ペロッ♡
と舌を出した瞬間の可愛さは悶絶級にカワイイ。本当にカワイイ。ずーっと写真を撮っていました。
でもやっぱり「最恐」だった
長い舌を出してエサを待つクマさん。これ以上待たせたらかわいそうなのでエサを投げましょう!!
Oh…こっわ…笑
大きな口を開けて見事にパクリ!お上手!
口を開けるのは一瞬なのでエサをあげている間はそこまで気になりませんが、口を開けた瞬間の写真を見返すと「最恐」であることを思い出します。
鋭い牙ですが、何本か折れていますね。争いの痕跡なのでしょうか。
この口で咬み付かれたら…!
こんな貴重な瞬間を安全に撮影させていただける「のぼりべつクマ牧場」は素晴らしいです。本当に来てよかった。大満足。
この第1牧場だけで50分くらい滞在してしまいました。もちろんエサも追加購入しちゃいました。
のぼりべつクマ牧場の魅力はクマだけではない
最大の魅力はもちろん大量のヒグマさんたちですが、のぼりべつクマ牧場では他にも様々なコンテンツを楽しむことができるのです。
初めての競鳥(?)可愛らしいアヒルレース!
のぼりべつクマ牧場の入口付近にアヒルさんたちがいます。
ヒグマ=危険ということもあり、某保険会社を彷彿とさせますね…
特定の時間(1時間に1回くらい)で「アヒルの競争」が行われます。1着でゴールするアヒルを当てるとクマ牧場のオリジナルグッズが貰えるんだとか。
競馬すらやったことがない私ですが、競鳥デビューをしてきました。
馬券ならぬ鳥券は200円で購入。私は緑リボンのアヒルさんに賭けましたが、普通に外れました。このときのレースで当たった人はまさかの0人。
賭け事なんて当たらないんだ…(戒め)
資料から学ぶヒグマの生態・アイヌ文化
牧場内にはヒグマ博物館があり、熊の歴史や生態・人間との関わりなどについて詳細に学ぶことができます。
今にも動き出しそうな剥製たちもたくさんあり、見どころ満載でした。
北海道・ヒグマと関わりの深いアイヌ文化についても展示が充実しております。
私は事前にゴールデンカムイ(北海道・アイヌが題材の漫画)を読んでいたので「これ漫画で見たやつだ!」と興味津々。アイヌの人々は知恵を使ってヒグマと闘っていたようです。
アイヌ文化を疑似体験できる「アイヌコタン」
また、アイヌの村の様子を再現したエリア「ユーカラの里」もあります。
「コタン」とはアイヌ語で「村」や「集落」のこと。まるでタイムスリップしたかのような独特な雰囲気を味わうことができました。
家屋の中に入ることも可能。このように生活様式を学んだり、生活で使われていた道具の展示などがありました。
宿泊したホテルに「ゴールデンカムイ」があって読み放題だったので事前に読んできました。やっぱり予習してから現物を見ると面白みが増すなぁ…!
もともとはこっちがメイン!?美しいクッタラ湖
展望台からはクッタラ湖の美しい景色を眺めることができます。
実は、もともとはこのクッタラ湖を眺める場所として始まったのがのぼりべつクマ牧場のようです。
のぼりべつクマ牧場は、開園当初クマはおらず景色を眺める展望台でした。しかし、登別は霧が多い町で、霧がかかると景色が見えなくなってしまいます。そこで、霧で景色が見えない日にも楽しめるようにと、また、絶滅をさせないようにクマを保護する目的でクマ牧場が開園したのがのぼりべつクマ牧場の始まりです。
公式HPより一部抜粋
↑の引用元はこちら。
こっちがメインの鑑賞対象だったんだね。
のぼりべつクマ牧場にひとりで行く場合
さて、ここまででのぼりべつクマ牧場の魅力は十分に伝わったかと思いますので、最後に「ひとりで行く場合のお話」をして終わりにしましょう。
記念撮影用のパネル
観光スポットあるあるですが、その日の日付がある記念撮影用スポットはのぼりべつクマ牧場にもあります。
そして、集合写真を撮ることができるようにスマホ置き場もあります。
一人で来た場合もしっかり記念撮影できるね!
え?まぁ私は撮影しませんでしたけど。
エサやり時の撮影が難しかった
本記事にて何枚か掲載していますが、エサを投げながら写真を撮影するのは至難の業です。
口を開ける瞬間を狙うなら、できれば誰かと来たほうが良いでしょう。私の場合は隣の人が投げる瞬間を狙って撮影しました。
投げるのか、撮るのか。どちらかに集中した方が思い出もキレイな写真も残すことができます。
めちゃくちゃカラスが居た
のぼりべつクマ牧場にはカラスがたくさん居ます。めっちゃいます。
落ちてきたクマさん用のエサを横取りするのです。中には空中で横取りする猛者カラスもいました。
観覧用のスペースにも、人間の真横に普通に待機していたりします。カラスが苦手な場合は一人で来ることは避けたほうが良いでしょう。
人間が持ってるエサ袋をジッと見てたから、「コイツいけるな」と思われたらカラスに襲われるかも…?
私は普通にカラスに威嚇していたので大丈夫でした。えぇ。一人で威嚇していました。そういえばカラスだけじゃなく人間も私から離れてたかも…?
【まとめ】のぼりべつクマ牧場にひとりで行ってみた!
ドキドキ体験でしたが、ひとりでものぼりべつクマ牧場に行って本当に楽しかったです!!
今回の北海道一人旅にあたり、日本で発生したクマの事故について詳細に勉強しました。恐るべきクマの生態。遭遇した場合はどうすべきか。昔の人々はどうやって共存していたのか。
人間とはいかに脆い存在であるかを再確認したうえで、のぼりべつクマ牧場を訪問。
そこには愛くるしい姿でエサを待つヒグマたち。しかし、ふとした瞬間に見せる最強生物としての片鱗。
「怖いけれどカッコいい。恐ろしいけれどカワイイ。」畏怖の対象でありながら「神」として崇めたアイヌの人々の気持ちが少しわかったような気がしました。
本来であれば近づくことも許されない存在をここまでじっくり観察することができるのぼりべつクマ牧場に感謝の念を抱きながら、本記事の結びとさせていただきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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