【過酷体験】飛行機遅延で羽田空港からの終電を逃した夜

まさか羽田空港で終電を逃すなんて…

飛行機の出発時刻が遅れることは珍しくありません。しかし、今回の遅延はいつもと異なりました。

出発時刻の遅れにより羽田空港到着時点で終電に間に合わず。帰路へ向かうバスを探すも満席&目の前で発車。

本記事では、

  • 深夜の羽田空港で途方に暮れながら帰宅方法を必死で探した私の行動
  • ANAからの補償についてとその申請手順

を解説します。

同じような状況に備えたい方や空港での予想外のトラブルがどんなふうに進むのか気になる方へ、私の体験談をお届けします。

あぐ
あぐ

前半はドキュメンタリー風の当日の行動、

後半はANAからの補償について解説します!

【ドキュメンタリー】羽田空港で終電を逃した夜のリアル

まずは当日の様子をドキュメンタリー風にまとめました。文字ばかりで恐縮ですが、ケータイ小説だと思ってお楽しみください。

なお、この章は臨場感を出すために語尾が「だ。」「である。」調に変化します。ご了承ください。

旅の終わりがすべての始まりだった

2024年9月6日。

4泊5日に及ぶ長期の北海道縦断ひとり旅も最終日。

モーターパラグライダーへの挑戦やヒグマへの遭遇体験もあってドキドキしていたけれど、あとは東京に帰るだけ。安い宿を渡り歩いていたから空調が悪くて喉がイガイガ状態だが、なんとか元気に帰れそうだ。

『家に帰るまでが遠足です』

義務教育で習った言葉の一つが頭によぎる。

ははは、さすが心配性の私だ。これだけ頻繁に旅行しているのに、未だに帰路でのトラブル発生にビビっているようだ。

「大丈夫。これまで何度も旅行していて、すべて何事もなく家に帰っているじゃないか。」

自分で自分を励ます。まさかこの後本当にトラブルが発生してしまうなんて、想像もしないまま…。

「いつものこと」レベルの遅延

「ANAよりおしらせします。羽田空港行きの飛行機は、使用機到着遅れのため、出発時刻を変更します。」

乗客の乗り降りに時間がかかってしまったり、風向きの関係で飛行機の到着が遅れ、次の出発時刻が遅れることはしばしばある。それはこれまでの旅行で学習済みだ。

そう、ここまでは想定通り。ただ、今日の私はいつもより余裕がない。

「遅めの飛行機取っちゃったからなぁ…。まぁ終電には間に合うっしょw」

北海道をギリギリまで楽しむべく、新千歳空港の出発は21:20のものを選んでいた。この場合、羽田空港の到着は23:00。

私は23:25発の京急に乗って新宿まで出なければならなかった。そう、これが終電なのだ。

「出発時刻は、21:40です。」

あれ?もしかして終わった?

20分の遅延。飛行機ならあり得る話だ。遅延そのものは想定していたはずだった。しかし、まさか自分のときに限って本当に遅延が発生するとは。

到着予定時刻は23:20。そこから京急乗り場まで移動することは不可能だ。

「あーあw本当に終電なくなったじゃんw」

とは言いつつ、まだ余裕はあった。23:48発の京急に乗れれば新宿までは移動できる。新宿にさえ行ければ、ホテルでもカラオケでも何でもある。多少出費は増えるが、これも旅の思い出だろう。

ANAから補償のアナウンス

当然ながら、このような状況になったのは私だけではない。

搭乗口はざわつき始めた。終電がなくなってしまった人がとても多いのだろう。ANAの職員の方々も忙しなく動き回っている。

ここでまたしても放送が入った。

「遅延に伴う費用について、ANAより補償させていただきます。対象の便をご利用の方に後日メールを送付しますのでご確認ください。」

ほえー、さすが大手航空会社。そんなサービスがあるのか。どうやら領収書を保存しておけば、一人15,000円を上限にANAから補償が受けられるらしい。

「ほーん!これは話のネタになる出来事だ!ラッキー!」

なんて呑気なことを考えてはいたが…否、呑気なように振る舞っていたのかもしれない。そうでもしないと、心の中の心配性な人格の私がニョキニョキ巨大化してきてしまう。

「大丈夫、帰れる。補償もあるから、ビジネスホテルにでも泊まれば良いじゃないか。」

「うぅ…でも喉の調子悪いし…本当は今日家に帰って自分の布団でゆっくり眠りたかったじゃないかぁ…」

まずい。心配性人格の私が声を発するまでに巨大化していた。

「まぁまぁ、焦って急いで帰ってもさ、その方が心配じゃない?前方不注意で怪我とかしちゃうかもよ?お金は出るんだし、今の状況を楽しもうよ♪」

と楽観人格の私が励ますが、心配性人格の私のメソメソは止まらない。

「そもそも、ちゃんとホテル取れるの…?新宿まで出れるの…?」

25分の遅れで飛行機へ搭乗

結局この後さらに5分ほど遅れて搭乗した。21:45に搭乗。予定時刻から25分遅れている。

この後に安全確認をして離陸をするので、北海道を出たのは22:00頃だったと思われる。

フライト中は機内モードにしなければならないので、待ち時間で今後の手段を調べていた。とりあえず23:48発の電車に乗って新宿まで向かいたい。しかし、万が一間に合わなかった場合は0:10発に新宿行きの連絡バスがあることがわかった。

バスを事前に予約すべきが迷ったが、もしかしたら23:48に間に合うかもしれない。当然、バス代の方が高い。

ここに来て、金銭的な損をしたくないという痛恨の判断をしてしまうのである。

加えて長期の旅行後ということもあり、乗ったことがないバスの予約に割く脳内のメモリが足りなかった。疲れていた。あぁ、もう、バスくらい乗れるだろう…。

これが見事なフラグ回収になるのである。

予定より50分遅れで羽田空港に到着

飛行機は無事に羽田空港に着陸。

遅延している状況でも焦らず安全に飛行してくれるパイロットさん並びに関係者の皆さまに感謝である。

一方で時刻は23:50。すでに京急の終電時刻は過ぎてしまった…。

ならば二の矢。0:10発のバスに乗らなければならない。乗り場は羽田空港第1ターミナル。で、現在は…第2ターミナル。

第2ターミナルから第1ターミナルって歩けるのか!?

と考える前に近くに居た警備員さんに聞いていた。迅速な行動力が私の取り柄だ。(←じゃあバス予約しておけ)

警備員さん曰く、徒歩での移動は厳しいらしい。ターミナル間を移動するシャトルバスがあるとのことなので乗り場を案内してもらい、シャトルバス乗り場に到着。

シャトルバスはすでに来ていたが、発車時刻はまだなようだ。頼む!!早く!!

数分の待機ののち、シャトルバスは発車。よし、なんとか0:10までには間に合いそうだ。バスの乗車券さえスムーズに買えれば…!!

タッチの差で満席になるバス

羽田空港第1ターミナルのバス乗り場に到着。時刻は0:02。

掲示板を見ると、新宿方面へのバスは0:10が最終。空席状況は…△!ということはまだ大丈夫!!私は一人だ!!一席は必ずあるだろう!!

完全に勝ちを確認し、優雅に券売機のタッチパネルを操作する。

バス乗車券の券売機は初めて使うが、私はまだ若者。こういう機会の操作は慣れっこだ。

ん?なんかこの画面から先に進めないなぁ…?

おかしいなぁ?

あれ?



残席数…満席?



満席なの?なんで?掲示板は△だよ?



え、終わったわ。

原因は不明だが、掲示板の情報に遅延があるようだ。遅延は飛行機だけで十分だっちゅーの。

天国から地獄とはまさにこのこと。血の気が引くとはこういうことか…。

僅かな希望!!第3ターミナルへ急げ!!

時刻は0:05。バス停には新宿行きのバスが停車し、乗客が次々と乗り込んでいた。

私はただ、目の前にある乗りたいバス―でも乗ることができないバスを眺めるしかなかった。

ダメ元で「このバスってもう空席ないですよね?」と聞いても「券売機で完売ならないですね。」しか返ってこない。そりゃそうだ。

0:10。乗りたかったバスが出発するのを見送った。なんとも虚しい瞬間だった。出発時間に間に合ったのに、座席争奪戦に負けたのだ。あのとき、やはりオンラインで予約すべきだった…。

小さくなっていくバスを見つめていると、見かねた警備員さんが声をかけてくれた。

事の顛末を話すと、なんと第3ターミナルから0:20発の新宿行きバスがあるとのこと。第1ターミナルの終バスは0:10だが、国際線のある第3ターミナルには深夜でもバスがあるという!!

こうしちゃいられない!!

警備員さんに最速で最敬礼をしつつ、今度は第3ターミナルへ向かうシャトルバスを目指した。

4泊分の荷物を背負っているとは思えないスピードで駆けた。

なぜなら、0:20発の次は深夜1:00発だからだ。

1:00発の場合、新宿到着は1:38。そこからカラオケやホテルを探すなんてとてもできない。

非情にも目の前で出発するバス

シャトルバス乗り場はすぐ近くだった。そして見えた。シャトルバスはもう着いている!!

第2ターミナルから第1ターミナルに向かうシャトルバスは発車まで時間があった。

第1ターミナルから第3ターミナルに向かうバスよ、あと数十mだけ待っていてくれ!!全力で走るから!!

その刹那、バスのテールライトが光る。



ブロロロ…。


え、まじ?

あと数mだったのに。

行っちゃったよ。

心身ボロボロのまま第3ターミナルへ

本日2度目、目の前でバスを見送った。

バスなんて大嫌いだ。

なんて不条理な世の中だろう。この世のすべてを憎んだ。私がもっと早く走っていれば。最初から第3ターミナルに向かっていれば。あぁ、なんて無力なんだ。力が…力が欲しい…!!

ククク、こうして私は魔王に…なんてなるわけがないが。遂に妄想という現実逃避に走っていた。

過ぎてしまったことは仕方がない。

時間は戻らない。

過去を悔やんでもしょーがない。

今ある手札から最善を選ばなければ。

今ある手札…そうか、第3ターミナルを1:00に出るバスか。それか、もうここまできたら空港で寝ちゃおうかな。男の子だし、日本だし、最悪それで良いか…。

なんて考えていたら数十分後に再び第3ターミナルへ向かうシャトルバスが来た。

力なくバスへ乗り込み、私は第3ターミナルへ移動した。

国際線がある第3ターミナルは移動手段が充実していた

飛行機が着いた第2ターミナルと、バスを2度逃した第1ターミナルはとても閑散としていた。

実はタクシー乗り場すらわからなかった。

ところが、第3ターミナルに着いてみると…めちゃくちゃ人が居た。

様々な方面へ向かうバスの電子時刻表が光っており、見るからに海外へ向かうサイズのスーツケースを引っ張る利用者たち。国際線においては時差の関係上、深夜でも人が多いようだ。

それに伴いバスもまだあった。さすがに「数十分に一本」というレベルではないが、1:00発のあとにもバスがあるようだ。

有名な某曲の歌詞に「どっちかの夜は昼間」とあるように、日本が眠っている時間も世界では起きている人がいるのだ。そんな当たり前のことを実感できた。

時刻は0:25頃だったろうか。このまま1:00のバスまで待つか…いや、もう疲れた。

私は流れるようにタクシー乗り場へと向かった。そこには、第1・第2ターミナルでは見る影もなかったタクシーがズラリと並んでいた。

時間を優先し、人生初の深夜タクシー利用

深夜料金ということもあり、羽田空港から自宅までの料金をネットで調べると2万円は軽く超えていた。ANAの補償上限は15,000円だが、もうどうでも良かった。

一刻も早く帰りたい。

一刻も早く自宅の布団で眠りたい。

旅の疲れを癒やすため、ターミナル間を奔走して体力が尽きていたため、人生で初めて「深夜タクシー」という高級品に手を出したのだった。

タクシーはめっちゃ楽だった

普段乗ることがないタクシーは非情に快適だった。

空調は自分の好みの温度に合わせてくれるし、旅の大荷物は空席に放っておけるし、シートはふかふかだし、座席の争奪戦もない。

こりゃあお金持ちだったらタクシー使うわ。

深夜の高速道路は空いているが、大型トラックばかり走っていた。日本の物流はこうやって支えられているんだなぁという社会勉強もできた。

ゆったり過ごしているうちに数十分で自宅に着いた。

やはり料金は2万円を超える額だったが、1:00発のバスを待っていたら有り得ない時間で帰宅できたのだった。

こんな機会じゃないとタクシー使わないもんな…。高い出費ではあったが、15,000円は補償が貰える。早く、快適に自宅に帰ることができた。これは良い社会勉強代金だったと思う。

こうして無事、帰宅。

長い長い旅行。最後の最後で思わぬ濃い経験をした北海道のひとり旅は、ようやく終わったのであった。

ANA補償の申請手順について

リアル体験談はお楽しみいただけたでしょうか。

ここからは、どのような手順でANAから補償を受け取ったのかをダイジェストで紹介します。

もし同じ状況になってしまった際はぜひご参考にしてください。

ANAからメールが届いた

9月6日の23時頃、このようなメールが届きました。(遅延した飛行機に乗っている間の時間ですね。)

メールに記載のリンクをタップして申込みフォームへ移動しましょう。

フォームの入力

申込みフォームにて搭乗者氏名、該当の便、補償申請番号、補償の受取方法(銀行振込や電子マネーなど選べました。)、交通費の内訳と領収書のアップロードなどを入力していきましょう。

約一ヶ月後、補償の振込み完了!

入力後、このような画面になったら一旦終了です。あとはANAからの連絡を待ちます。

私は9月7日に申請を終えました。そこから約1ヶ月後の10月3日に以下のようなメールが届きます。

私は銀行振込を選択したので、銀行振り込み申請サイトのリンクとIDおよびパスワードが届きました。

このサイトへログインし、銀行の口座情報を入力します。

口座情報の入力から数十分後に振込みが完了しました。

無事、15,000円が入金されていました!これにて一件落着です(´;ω;`)

【教訓】飛行機利用の注意点と向かうべき場所

今回の一件で私が学んだことは以下のとおりです。

  • 終電ギリギリになる時間に到着する飛行機には乗らない
  • 終電に間に合わない可能性の段階でバスを予約しておくべき
  • 羽田空港のターミナル間はシャトルバスを使おう
  • 終電を逃したらとりあえず第3ターミナルへ向かう
  • ANAから15,000円までの補償が出る場合がある

この体験談が今後誰かの役に立てたのであれば私の苦労は報われます。

まず第一に終電を逃さないようにすべきですが、万が一逃してしまった場合は本記事を参考にしてください。

皆さまの旅行が今後もトラブルなく楽しい体験になりますよう、微力ながら祈っております。

文字ばかりの記事で恐縮ですが最後までご覧いただきありがとうございました。

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