立山黒部の観光名所の一つ「雪の大谷」。高さ十数メートルにも及ぶ雪の壁は、一度見たら忘れることはない絶景です。こんな景色が日本でも見られるなんて…!と私自身とても感動しました。
しかし、雪の大谷を含む立山黒部アルペンルートはアクセスが非常にめんどくさい!!険しい山々を超えるので当然ではありますが、スタートからゴールまで6つの乗り物を利用しなくてはいけません。
それも単純な電車の乗り換えではなく、ケーブルカーにロープウェー、電気バスなど…。それぞれの予約やチケットの管理を考えると、旅行前にガクッと疲れてしまいますよね。
そこで私は今回、クラブツーリズムさんのツアーに参加してアルペンルートを攻略してきました!この記事では、実際に雪の大谷に行ってきた私が以下について詳しく解説します。
- 立山駅から室堂(雪の大谷)までの移動はどんな感じなのか
- 雪の大谷ではどんな景色が見れるのか
- 室堂では他に何ができるのか(飲食店やお土産屋などの情報)
アルペンルートを観光したいと考えている人の参考になる内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください!

アクセスが複雑な場所に行くならツアーの参加が楽だな〜と実感しました!
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アルペンルートの全貌
旅行するまで、私は「アルペンルート」が何を指すものなのかすら知りませんでした。なんとなく聞いたことはあるけど、観光向けに整備されたハイキングロードなのかな?くらいの感覚です。
そこでまずは、当初の私に優しく説明するかのようにアルペンルートについて解説します。
そもそもアルペンルートはどこ?

立山黒部アルペンルートとは、富山県の「立山駅」から長野県の「扇沢」までの約37km区間に及ぶ山岳観光ルートのことです。ちょろっと気軽にハイキングで完結するほど甘い道のりではありません。

6つの乗り物と多少の徒歩移動でやっと完走できる、長い道のりなんだね。
仮に乗り継ぎ時間がないとしても、立山駅〜扇沢までの移動だけで約2時間はかかります。
アルペンルートの観光は「難易度が高い」と感じる

私は月イチで旅行するくらいには旅行に慣れている自信がありますが、アルペンルートの予約は「うわぁ、考えること多くてメンドウだなぁ…」と尻込みしてしまいました。
- 6つの乗り物を駆使する=予約・切符・発車時間の管理が6つもある…
- 扇沢から長野 or 松本駅までのアクセスが不便
公式サイトからWEBきっぷを予約することで管理は楽になりますが、私は各駅での発車時刻なども調べておきたいタイプ。帰りの新幹線に間に合うためにこの時間に乗らなきゃ…というデッドラインを6回も調べるのはさすがにメンドウです。

来たやつに乗ればいいや〜の精神がある人なら気にしなくてOK…?でも新幹線の時間には間に合いたいですよね。
また、地味に扇沢のアクセスが不便なんですよね。例えば、扇沢駅から長野駅東口まで行ける特急バスは1〜2時間に1本しかありません。もし6つの乗り物移動中に遅延が発生して扇沢でバスに乗れなかったら…と考えるとゾッとします…。
私が利用したのは「クラブツーリズム」のツアー

そこで私は今回、クラブツーリズムさんのツアーに参加してアルペンルートを攻略してきました。
- アルペンルートの細かい予約が不要(ツアー会社がやってくれる)
- 富山県内から立山までの移動・扇沢から長野(松本)までの移動は専用バス
- 万が一遅延が発生しても、(専用バスなので)扇沢発のバスに乗れる
- 各場所で「この時間に集合してください」と言われるので時間管理が楽
予約や当日のタイムスケジュールなどの管理をツアー会社さんにお任せできるので気持ちがすごく楽でした。ややこしいことを考えなくてOKなのはとても有り難いです。
今回は「ひとり旅限定プラン」を利用したので、そのレビュー記事も後日作成予定です。
クラブツーリズムの予約はこちら
ちなみに私の参加したツアーは、東京の往復移動(新幹線)や宿・1日目に黒部峡谷トロッコ電車の乗車も含めて69,900円でした。もしアルペンルート片道WEBきっぷ(立山〜扇沢)を購入するなら10,940円です。(WEBきっぷの料金詳細はこちら)

諸々の利便性を考慮すると妥当ではあるかなぁ。
【道中編】雪の大谷に向かってみた!

ということで、ここからは実際に私が足を運んだ様子からレビューしていきます!本記事では立山駅〜室堂までの様子です。乗り場の空気感や移動中に何があるのか?などの参考にしてくださいね。

準備・用意しておくと良いものや、おすすめの座席位置なども紹介するよ!
雪の大谷があるのは「室堂」という場所

雪の大谷が見られるのは、標高2,450mにある「室堂」という場所です。立山駅からはケーブルカーで7分、バスで50分で到着します。訪問日は5月中旬でしたが、さすがに肌寒いので上着を持っておきましょう。

雪の大谷だけ見れれば十分な人は立山〜室堂を往復すればOK。
立山駅から美女平駅へ(ケーブルカー7分)

立山駅からはケーブルカーに乗車して「美女平駅」まで行きます。この日は平日にも関わらずかなり人が多く、そのほとんどが旅行会社のツアー客でした。やっぱりみんなツアーで来るんだね。
乗車時間は7分と短めですが、かなり満員電車になります。もし座りたい場合は、ホームに入ったらできるだけ右側の列に並びましょう。乗車口側なので、座れる確率が上がります。
美女平駅からはバスで室堂へ(約50分)

美女平駅からは高原バスに乗って「室堂」まで向います。乗車時間は約50分と長めです。乗り換え時間は少ししかないので、トイレは立山駅で行っておくのが吉です。
また、ただの道ではなく峠道を50分進みます。ウネウネした道なのでバス酔いしやすい人は酔い止めを用意しましょう。
バスでのおすすめの座席は「進行方向左側?」

高原バスは全員座れるようになっていますが、もし座席を選べるなら進行方向左側がおすすめです。道中に数か所見どころポイントがあるのですが、ほとんど左側なんですよね。でも、それを多くの人が知っているようで席は左側から埋まっていきました。

ぶっちゃけ「見どころポイント」と言われてもあんまり…だったので、右側になっても悲しまないでください。

左の窓側は空いていなかったので、私は前から2番目の左通路側席を選びました。1番前の席は1人席のため、前方が良く見えます。手すりに荷物もかけられるし、意外と穴場な席では…?
右側の前の方の席は前方が運転席で遮られるのでご注意ください。
景色が変わるバスの車窓も見ていて楽しい!

左側に座るメリット①の「仙洞スギ」です。幹がとっても大きい杉の木。通過時はゆっくり走行してくれます。

左側に座るメリット②の「称名滝」です。こちらは落差350mで日本一らしい。正面〜左側の席でないと見えませんが…正直遠くてあまり見えません。

左側のメリットは以上の2点なので、そこまで必死に左側じゃなくても良いかも…?

今紹介した「見どころポイント」よりも、普通に車窓を見ている方が楽しめます。出発したてはこのような景色なのですが…

しばらく進むと一気に白銀の世界!景色の変わり様に感動します。目の前に見える巨大な雪山も素晴らしいですね!

まるで水墨画のような景色に見惚れてしまいます。杉とか滝よりこっちの方が絶景じゃん。

じわじわと道路脇に雪の壁ができてきました。これが最高に積み上がったのが「雪の大谷」なんですね。
美女平から室堂に向かうバスについて、私からは左だろうが右だろうが窓際をおすすめしておきます。カメラをバスの車窓にピッタリ合わせて撮影すれば反射も防げますよ♪
【観光編】雪の大谷を観光してみた!

こうして(気持ち的には)あっという間に室堂に到着しました。到着寸前に雪の大谷のフォトスポットを通るのですが、ここも人がビッシリ…!かなり有名・人気な観光スポットであることが伺えます。
まずは雪の大谷のフォトスポットへ

室堂駅はかなり広く、いろいろなことができそうです。しかしまずは最初に「雪の大谷」を見に行くことにしました。室堂内でできることは次の項目で解説します。

室堂駅の外観はこんな感じです。晴れていて良かった!背景の雪山はモンハンに出てきそうな雰囲気で良いですね…!

室堂駅から雪の大谷のフォトスポットまで歩いて5分くらいでした。はじめはあまり雪が高くありません。(とは言いつつ、東京在住の私からしたらこの時点で「積もってるな〜」という感覚です。)

雪の壁がかなり高くなってきました。もちろん雪壁には落書きや手形がたくさんあります。落書きは日本語以外の方が多かったです。海外から注目されている観光地なのでしょうか。

途中、海外観光客の方に声をかけられてお互いに記念撮影しました。観光地でのちょっとした交流って良いですよね。

道中には看板があり、この看板で記念撮影するための行列はありましたが道自体はあまり混雑していませんでした。最深部のフォトスポットだけ混雑している感じですね。

そしてついに最深部に到着!青空と白い雪の壁がとても幻想的だぁ!皆さんの記念撮影の隙を伺って最前線へ行ってみます。


はぁぁあ、これは…!綺麗…!
ぶっちゃけ雪の壁なんか見て感動するのか?と行く前は半信半疑だったのですが、来てみるとわかります。今までに見たことのないスケールの雪の壁、美しい青空、曲線を描く道路…絶景でした。疑ってごめんなさい。

近くの方に声をかけて記念撮影してもらいました。ちょうどバスが来る瞬間でラッキー!「雪の大谷」で調べると出てくる宣材写真のような素敵な記念撮影ができました。

バスの倍以上の高さってすごいな…。

ちなみに最深部でインカメ撮影するとこんな感じ。看板にはその日の高さ(この日は16m)が表記されており、看板との記念撮影の待機列がかなり並んでいました。
皆さんも「雪の大谷」に来たら心ゆくまで撮影を楽しんでくださいね。
室堂の駅内でできること

雪の大谷を楽しんだ後、室堂駅まで戻ってきました。ここには売店や飲食店、展望台などがあるので次に乗るバスなどの時間潰しに困ることはなさそうです。

ベンチも多めにあるので、座って休憩することもできますよ!
飲食店は結構多めだった

まずは2階にある「レストラン立山」のメニューがこちら。2,000円前後とやや高めですが、観光地であること・標高が高く物資輸送にコストがかかることを考慮すると妥当な値段ではあるかと思います。
立山黒部は「カレー」がご当地グルメなのかな?と思うくらいカレー推しでした。

ササッと軽食を済ませたい場合は1階に「立山そば」があります。富山・立山の名産品を手軽に味わうことができますね。

1階にも2階にも、ちょっとした喫茶店のような場所もあります。ちょっと甘いものが食べたい…というニーズも満たしてくれるのです。シフォンケーキがすごく美味しそう…。
1階の喫茶店ではコーヒーやカフェラテ、ソフトクリームだけでなく牛丼などの軽食もありました。室堂で食べる場所には困らなさそうですね。
試食も楽しめた売店

1階にも2階にも売店があります。2階の方がかなり大きいです。お菓子や干しブドウなどの試食もできましたので、味見しながらお土産を吟味できます。
配りやすい個包装のお菓子から名産の食材、キーホルダーに置物、その場で使える防寒着やサングラスなど品揃えもかなり豊富です。
室堂平(みくりが池など)は雪まみれ!

屋上の展望台から雪の大谷側を見るとこんな景色を楽しめます。
私、実はスキーに行ったことがないのでこんな綺麗な一面の雪景色は初めて見ました。とっても眩しいくらいなのでサングラスがあると良いでしょう。

雪の大谷とは反対側の景色はこんな感じ。こちらは雄大な雪山がドッシリと構えていて迫力があります。こういう山を登る人もいるんだろうなぁ…。さぞ絶景でしょうが、私は怖くて挑戦できません。

屋上からは「みくりが池」の方へ散策できるルートがあります。運が良ければ雷鳥も見られるとか…?

しかし一面が雪に覆われていて、どこが歩行ルートなのか・どこへ向かえばみくりが池なのかが全くわかりませんでした。雪も場所によっては数十センチ沈み込むので歩きにくい…!
雪用の靴でもなかったので、私はこの周辺だけ少し散策して大人しく駅の方へと帰っていきました。
雪のシーズンにみくりが池等の散策に行かれる方は、しっかりとした雪装備で来てください!
動物好きは必見!「立山自然保護センター」

室堂駅に併設されている施設として、「立山自然保護センター」も紹介しておきます。ここでは主に雷鳥の生態や室堂周辺の植物について学ぶことができる施設です。

特に雷鳥の模型、写真、動画などがとても可愛らしくて癒やされました。周囲の色に合わせて(夏は植物に紛れられるまだら模様、冬は雪と同じ白)体毛が変わるのですね。
室堂駅に比べてこちらはあまり人がおらず、静かにゆっくり観賞できる施設になっているのでおすすめです。

雷鳥の成長過程も写真で見れてとっても可愛かった!
【まとめ】ツアーに参加して気楽に「雪の大谷」へ!

自力でのアクセスが困難な立山黒部アルペンルートの「雪の大谷」に行くことができて本当に良かった!雪の大谷がある室堂までは、立山駅からケーブルカーとバスで約1時間でしたね。
私はこの室堂から、大観峰→黒部平→黒部ダム→扇沢へとアルペンルートを横断したのでクラブツーリズムさんのツアーに参加して本当に良かったです。(乗り継ぎの時間や方法を調べるのが省略できて有り難い!)
雪の大谷を見て帰るだけならまだ自力で行けなくもなさそうですが、アルペンルートを横断するならツアー参加も選択肢の一つとしておすすめですよ。
クラブツーリズムの予約はこちら
さて、ここから「アルペンルートの続き(黒部ダム観光)編」や「クラブツーリズムの”ひとり旅”企画はどうだった?」というレビュー記事を作成する予定です。
富山の旅行記が気になる方はぜひトップページをお気に入り登録して次回の更新をお待ち下さい。本記事が皆さんの旅行のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!