【36ぷらす3】5つの路でイチ押し「黒の路」詳細レビュー

5日間かけて九州を一周する観光列車「36ぷらす3」。本記事では、金曜日に鹿児島中央→宮崎を運行する「黒の路」についてご紹介します!

※他のルートについてもそれぞれ解説記事を作成しています。詳細はこちら

  • 黒の路の所要時間・運行ルート・料金などの概要
  • 桜島が見える乗車位置
  • 黒の路で体験できるおもてなしの詳細

を豊富な写真とともに詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

あぐ
あぐ

黒の路では、5つのルート中で最も思い出深い経験がありました!!

黒の路の概要

まずは黒の路の基本情報についておさらいしておきましょう。

「そもそも36ぷらす3ってなに?」という方は、こちらの記事↓を先に読んでいただくと良いかもしれません。

特徴:最も所要時間が短いが、思い出に残るコースである

黒の路の特徴はこちらの2つ。

  • 36ぷらす3全コースの中で最も所要時間が短い
  • 個人的には全コースの中で最も思い出深い路だった

所要時間は約4時間20分。電車旅と考えると十分な所要時間ですが、36ぷらす3の5つのコースの中では最も短い時間です。1秒でも多く36ぷらす3を楽しみたい!という場合は選択肢から外れてしまうかもしれません。

しかし、所要時間が短い=記憶に残りにくいというわけではありません。むしろ、私の中では黒の路が一番良かったと感じています。(もちろん、他の路のおもてなしも最高ですよ。)

所要時間が短い=走行距離が短い=料金が他コースより安いということ。「36ぷらす3を一番安く利用したい」という方におすすめできますね。

鹿児島中央駅を出発して15分くらいは車窓から桜島がバッチリ見えるのも魅力の一つでした。

黒の路の運行コース

黒の路のコース

黒の路の始発駅は鹿児島中央駅。桜島をグルリと半周するように東へ進み、霧島神宮駅にて最初のおもてなし(約25分)があります。

その後数分で次のおもてなし駅の大隅大川原駅に到着します。ここでは45分停車できるので、かなりゆっくり過ごすことができました。

大隅大川原駅を出るとそのまま宮崎県へ入り、終着駅の宮崎駅に向かいます。

黒の路の料金:ランチプランは全ルートで最も安い!

黒の路の料金は以下のとおりです。ランチプランは36ぷらす3の中で最安値です。(グリーン席プランの最安値は「金の路」)

グリーン席プラン7,630円
ランチプラン(座席)13,600円
ランチプラン(個室)18,600円

※鹿児島中央〜宮崎利用の場合。最新の情報は公式HPにてご確認ください。
※この表は2024年12月時点・大人の料金です。

あぐ
あぐ

グリーン席プラン・ランチプラン(座席)は5〜6号車、ランチプラン(個室)は1〜3号車になります。

グリーン席プランは食事が付かないので、車内で軽食を購入する or 事前に自分で用意しておきましょう。私は旅行ツアー商品で利用したためグリーン席プラン+食事は旅行会社が用意したお弁当になりました。

黒の路おすすめの乗車位置:桜島を見たいなら右側

黒の路の車窓から見える桜島

鹿児島中央駅を出発して約15分は桜島が目の前に見えます。

しかし、この景色を楽しむことができるのは進行方向右側のみです。6号車のフリースペースや4号車のラウンジを活用すれば誰でもこの車窓になりますが、自席に座って桜島を楽しみたい場合は進行方向右側の席を予約しましょう。

36ぷらす3の車窓から見える桜島

趣のある窓と桜島を一枚に収める写真、ぜひ撮ってみてください。

黒の路 乗車レビュー

さて、ここからは私のリアルな乗車記になります。内容は2024年11月8日に乗車したものです。たくさんの写真とともに、黒の路の様子をご紹介します!

なお、車内設備等のレビューは別記事↓がございますのでそちらをご覧ください。

11:00 鹿児島中央駅に既に入線していた

鹿児島中央駅での電光掲示板

黒の路の発車時刻は11:22ですが、この日の11:00には始発駅の鹿児島中央駅に到着。

前日の赤の路と同じく、36ぷらす3がホームに入ってくる瞬間を撮影できるかな〜と狙っていましたが…

鹿児島中央駅の36ぷらす3

なんと、既に入線していました。早いですね。もし黒の路で入線シーンを撮影したい場合は20〜30分前から待機する必要がありそうです。

ちなみに乗車できたのは11:10頃でした。それまではホームで待つことになるのでご注意ください。

11:22 鹿児島中央駅を出発

36ぷらす3の先頭座席の様子

この日は5号車の一番前の座席でした。前に椅子がないので収納はなく、代わりに大きめのテーブルが備え付けられています。

黒の路の車内から見える桜島

私は進行方向右側の席だったので、窓を見ると大きな桜島が見えました!今自分は鹿児島にいるんだな、と実感。11:37くらいまでの約15分間、ずっと楽しむことができました。

黒の路のリーフレット

乗車して少し経つと配られるリーフレット・記念乗車証・乗車シール。しっかりと黒の路仕様になっていますね。

リーフレットを開くと、黒の路にちなんだ「九州の黒にまつわるエピソード」が細かく紹介されています。読み物として普通に勉強になり、九州観光の一助になるでしょう。昨日の赤の路リーフレットに続いて2冊目ゲットです。

この日も乗車シールを付けましたが、ここで閃く私。

あぐ
あぐ

このシール、どうせ明日も使うから綺麗に保管しておこう…

こうすることで、明日貰える乗車シールは記念にお持ち帰りできますね。連続乗車ならではの強みです。

黒の路の記念乗車証

記念乗車証も「黒の路」仕様で黒色ベースです。裏面には記念スタンプ(3号車にあります。)を押す台紙になっています。

11:45 旅行会社が用意したお弁当で昼食

ツアー会社が用意したお弁当
これは「黒の路ランチプラン」のお弁当ではありません。

前回記事でも説明しましたが、今回はツアー会社経由での予約。黒の路ランチプランのお弁当ではないことにショックを受けつつも、お昼ごはんをいただきましょう。

ツアー会社の添乗員さんに確認したところ、ツアーによる団体予約の場合はランチプランで予約できないとのこと。

ツアー会社が用意したお弁当の中身
これは「黒の路ランチプラン」のお弁当ではありません。

こちらは鶴家さんの「さざんか(2,430円)」だと思われます。左上にある西京焼きがとても美味しかったです。ランチプランのお弁当に負けないくらいのハイクオリティですね。(鶴家さんは鹿児島を代表する高級弁当屋さんのようです。)

5日間の乗車を通して5種類の高級弁当をいただいたのですが、ランチプランを予約するよりグリーン席プラン+自分で高級弁当を用意するのも悪くない選択肢だな…と思いました。こちらのほうが安く済みます。

12:30 車内で地酒(芋焼酎)を楽しむ

車内で購入した芋焼酎

高級弁当でお腹がいっぱい。しかし、鹿児島といえばお酒!!(という偏見。)3号車にて鹿児島県の芋焼酎SHIFUKU(950円)を購入。

栓を開けた瞬間からフワァ〜っと香る芋焼酎の甘い香り。36ぷらす3特性紙コップにロック(氷)を用意してもらい、いただきます!

あぐ
あぐ

ッカァーーー!!アルコール来たぁああ!!

焼酎独特のカーッとくる喉越し。しかし後から甘さもやってきます。たまらん。

黒の路で購入したSHIFUKU

アルコール度数は33度。久しぶりにこんな強いお酒を飲みました。でもやっぱり芋焼酎は美味しいですね。観光列車×焼酎はまさに至福のひととき

旅する丸干し

こんな美味しい焼酎ならぜひおつまみが欲しい!と追加購入した「旅する丸干し(550円)」。こちらも鹿児島県の名産らしいです。

旅する丸干しの中身

鹿児島県阿久根市で獲れたウルメイワシを干物にしてオイル漬けした一品。思った以上に固い食感で、噛めば噛むほど旨味とオイルが染み出してきます。酒の肴にピッタリの魚やな、と思いながら大満足でいただきました。

12:50 霧島神宮駅にて最初のおもてなし

黒の路のおもてなし駅である霧島神宮駅

真っ昼間からお酒を楽しんで良い気分になっていると、おもてなし駅の霧島神宮に到着しました。ここでは約25分間停車します。

黒の路の霧島神宮でのおもてなし
近隣の幼稚園児たちもおもてなししてくれました。

ここでは物品販売とともに、試食コーナーがありました。黒糖やきゅうりの浅漬などです。これが酒の口にぴったり!!特にきゅうりがとても美味しかったのですが、これは売り物ではなくあくまでおもてなし用なんだとか。

あぐ
あぐ

こんなに良いものをただ配布するだけだなんて…!!

あまりの慈悲深さに涙が出そうでした(ギリ出ていない)。

霧島神宮駅での記念撮影

他にも、太鼓を叩いて歓迎してくださったり…

霧島神宮駅にいた黒い柴犬

なんと、36ぷらす3が停車する毎週金曜日に合わせておもてなし駅長ハチが待機してくれています!

霧島神宮駅にてお出迎えしてくれた犬

あまりにも可愛くて可愛くて…!夢中になっていたら発車時刻直前になっていました。危ない。ハチに夢中になりすぎて乗り遅れないようにご注意ください。

13:25 大隅大川原駅にて忘れられないおもてなし

大隅大川原駅でのお出迎え

霧島神宮駅を出てわずか15分ほどで続いてのおもてなし駅「大隅大川原駅」に到着です。ここにはキッチンカーがやってきていてお茶やジビエバーガーを購入することができます。

停車時間は45分なので、ゆっくりカフェタイムができるのが良いですね。

ジビエバーガー美味しそうだなぁ…と思いつつ、高級弁当&お酒&おつまみ&先ほどの試食でもうお腹いっぱい。今回はスルーすることにしました。

何気なく駅周辺を歩いていると、個人の方が趣味でやっているというアトリエがありました。(駅から20mくらい)

黒の路のおもてなし
淑女
淑女

先着で絵葉書プレゼントしています、いかがですか?

と声をかけていただき、ホイホイ着いていくあぐ。

大隅大川原駅でおもてなしを受ける

なんと、巻物のような大きなキャンバスにそれはそれは綺麗なイラストが描かれていました。36ぷらす3でやってくる人のために事前に絵を用意しておいて、その場で文字を入れてプレゼントしているのだとか。

今回の旅行は母へのプレゼント旅行だと話をすると、まぁー!と歓声をあげながら文字を書いてくれました。

大隅大川原駅でいただいた絵はがき
あぐ
あぐ

めっちゃ嬉しい!!!

美しいイラストに達筆なメッセージ。その場のやり取りも含めてとても素敵な思い出になりました。しかもこれが無料でいただけるだなんて…!!

形にも思い出にも残る、温かいお土産に母はとても喜んでいました。

事前に準備していた絵がなくなり次第終了のようなので、もし機会があれば大隅大川原駅下車してすぐに向かってみてください。

14:20 車内にて無料イベント「黒酢の紹介」

黒の路の無料イベント

36ぷらす3では、車内で有料・無料のイベントが開催されます。金曜日の黒の路では、無料イベントとして「黒酢の紹介」があります。

黒酢製造のVTRを見てお勉強をした後、実際に3年熟成と10年熟成の黒酢を試飲できるのです。10年熟成の黒酢は貴重ですよ…!!

黒の路の無料イベントで試飲できる黒酢
あぐ
あぐ

ふむ、たしかに味がぜんぜん違う…

3年黒酢でも飲みやすいですが、やはり10年黒酢の方がスーッと飲みやすい気がしました。製造の過程をVTRで見た直後なので、「これが10年かけて造られた酢か…」と感慨深くなりました。

こちらは無料のイベントなので、ぜひ積極的にご参加ください。(乗車当日に3号車にて要予約)

15:00 黒の路エピソード紹介

黒の路のエピソード紹介

36ぷらす3では、旅の終盤に4号車にてアテンダントさんによるエピソード紹介があります。

黒の路の場合は、九州の黒に関するエピソードが紹介されます。最初に配布されたリーフレットと同様の内容ですが、写真や動画付きで途中にクイズがあったりと、対面ならではの工夫が施されています。

スライドを使った説明でわかりやすいのですが、思った以上に観客が少なかったです🤔

九州についてお勉強できるので、参加しないのはもったいないと思うんだけどなぁ…。

15:46 宮崎駅に到着

黒の路の終着駅・宮崎駅

こうして宮崎駅に無事到着。赤の路の6時間30分でもあっという間に感じていたので、黒の路の4時間20分はまるで夢だったかのようにほんの一瞬でした。

しかし、時間が短い=思い出が少ないわけではありません。むしろ、今回の九州一周旅行で一番思い出深い経験をさせていただきました。あの絵葉書は大切に保管しています。

【まとめ】迷ったら黒の路がおすすめ!

黒の路の停車駅

36ぷらす3の黒の路に乗車してみて、こんな人におすすめだなと思いました。

  • 一番安い価格で36ぷらす3を楽しみたい
  • 5つある路で、どれを利用しようか迷っている

「観光列車に興味はあるけど、数万円もかけたくない…」という方は、黒の路のグリーン席プラン(7,630円)でお試しするのはいかがでしょうか。この価格以上の体験ができる内容だと思いますよ🙌(そもそも鹿児島中央→宮崎の特急列車での移動だけで4,330円かかります。)

黒の路の大隅大川原駅でいただいた絵手紙とともに記念撮影
大隅大川原駅でいただいた絵手紙 with母

今回の私は運が良く、心温まる素敵なお土産が手に入りました。特に母はとても嬉しかったようで、今でも「大隅大川原良かったな〜」と言っています。少しは親孝行になったでしょうか。

皆さんが全く同じおもてなしを受けることができるとは限りませんが、私個人としてはとても良い思いをさせていただきました。もし「36ぷらす3で敢えて一番を選ぶとしたら?」と聞かれたら黒の路と答えます。どの路を利用するか迷った際の参考にしてみてください。

さて次回は土曜日限定「緑の路」を徹底レビューします。5つあるコースのうちおもてなし駅で一番試食が多かったコース(小声)ですので、次回の記事もお楽しみに👋

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