5日間かけて九州を一周する観光列車「36ぷらす3」。本記事では、木曜日に博多→鹿児島中央を運行する「赤の路」についてご紹介します!
※他のルートについてもそれぞれ解説記事を作成しますのでお楽しみに。
- 赤の路の所要時間・運行ルート・料金などの概要
- おすすめの乗車位置
- 赤の路で体験できるおもてなしの詳細
を豊富な写真とともに詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
赤の路の特徴は、5つのルート中で最も所要時間が長いこと!!
赤の路の概要
まずは赤の路の基本情報についておさらいしておきましょう。
「そもそも36ぷらす3ってなに?」という方は、こちらの記事↓を先に読んでいただくと良いかもしれません。
特徴:最も所要時間が長いコースである
赤の路の特徴はこちらの2つ。
- 36ぷらす3全コースの中で最も所要時間が長い
- 36ぷらす3全コースの中で最も海の景色を楽しめる
所要時間は脅威の約6時間30分。これは途中のおもてなし駅での滞在時間を含めた時間ですが、それを引いても約6時間は電車の中で過ごすことになります。
車内はかなり快適&特別な空間なので体感時間はあっという間です。36ぷらす3をできるだけ長い時間楽しみたい方は赤の路がピッタリですね。
また、九州の左側を海岸線に沿って走行します。東シナ海の美しい車窓を楽しみながら過ごすことができ、これは他のコースにはない特徴でした。(緑の路でも海沿いを走りますが意外と海岸線から距離があり、海の景色は少しの時間でした。)
赤の路の運行コース
赤の路の始発駅は博多駅。そのまま南下して熊本県に入り、玉名駅にて最初のおもてなし(約20分)があります。
その後、熊本駅で数分停車。ここで乗り降りするお客様もいるようです。
熊本駅を出ると海の景色を楽しむことができます。鹿児島県に入り、牛ノ浜駅で再びおもてなし(約20分)を受けることができます。
その後は次第に海岸線からは離れ、終着駅の鹿児島中央駅に向かいます。
赤の路の料金:最安値は17,880円
赤の路の料金は以下のとおりです。
グリーン席プラン | 17,880円 |
ランチプラン(座席) | 25,000円 |
ランチプラン(個室) | 29,700円 |
※博多〜鹿児島中央利用の場合。最新の情報は公式HPにてご確認ください。
※この表は2024年12月時点・大人の料金です。
グリーン席プラン・ランチプラン(座席)は5〜6号車、ランチプラン(個室)は1〜3号車になります。
グリーン席プランは食事が付かないので、車内で軽食を購入する or 事前に自分で用意しておきましょう。私は旅行ツアー商品で利用したためグリーン席プラン+食事は旅行会社が用意したお弁当になりました。
赤の路おすすめの乗車位置:海を見たいなら右側
自席の車窓から撮影した一枚。ここまで海に接近できる赤の路。
しかし、この景色を楽しむことができるのは進行方向右側のみです。6号車のフリースペースや4号車のラウンジを活用すれば誰でもこの車窓になりますが、自席に座って東シナ海を楽しみたい場合は進行方向右側の席を予約しましょう。
赤の路 乗車レビュー
さて、ここからは私のリアルな乗車記になります。内容は2024年11月7日に乗車したものです。たくさんの写真とともに、赤の路の様子をご紹介します!
なお、車内設備等のレビューは別記事↓がございますのでそちらをご覧ください。
9:45 博多駅に36ぷらす3が入線!
博多駅の出発は10:00ですが、この日は9:45に36ぷらす3が入線しました。ホームに入ってくる瞬間を撮影したい場合は早めにホームに上がっておきましょう。
光沢を帯びた黒色の車体が特徴の36ぷらす3。高架下で日の光が遮られていても溢れる高級感。カッコいいですね。
10:00 博多駅を出発
この日の座席は6号車3A。6号車はなんと畳敷きの車両なのです。電車内で靴を脱いで過ごすなんて他にはない体験!
乗車して少し経つとリーフレット・記念乗車証・乗車シールが配布されます。
リーフレットを開くと、赤の路にちなんだ「九州の赤にまつわるエピソード」が細かく紹介されています。読み物として普通に勉強になり、九州観光の一助になるでしょう。他の曜日のルートでは他の内容の冊子が配布されるのでコレクター心をくすぐられますね。
私は5日乗車したので全種類ゲットできました。大満足です!!(自慢)
乗車シールは「ひと目見てわかる場所に貼ってください」とのこと。その日の乗客の証ですので忘れずに貼りましょう。(おもてなし駅ではこのシールを目印に声をかけてくれるのでしょう。)
記念乗車証も「赤の路」仕様で赤色ベースです。裏面には記念スタンプ(3号車にあります。)を押す台紙になっています。
11:10 玉名駅にて最初のおもてなし
玉名駅に到着。ここでは20分間停車します。
謎のご当地戦隊が居ました。名前を聞きそびれた…。後ろの人だかり箇所は即席の販売所です。ご当地商品がズラリ。ここでお土産を入手できるのですね。
私はハニーローザグミを購入(160円)。甘くてプニップニで美味しかったです。味については「普通に美味しい桃のグミだな。」と。
いや、”熊本ブランドの桃を使ったグミだ”と思い込みながら食べることに意味があるのです。これ重要。しっかり旅の思い出になりました。
玉名駅の駅舎を出ると大きな鐘がありました。後ろのヤシの木が隠れるほどの大きさです。鳴らしたらどんな音がするんだろう…と気になりつつも車内に戻りました。
11:54 ほんの少しだけ熊本駅に停車
玉名駅を出て数十分。熊本駅に到着です。
ここの停車時間はわずか5分ほど。おもてなし等があるわけではなく、この駅で乗る人/降りる人がいるのでそのための停車です。私は降りて写真を取りましたが、用がなければ降りなくてOK。
12:00 旅行会社が用意したお弁当で昼食
私は旅行会社のツアーにて36ぷらす3を予約しました。そのツアーには「軽食付き」と書いてあったのでてっきり「36ぷらす3のランチプランが楽しめる」と期待していたのですが、どうやら「その会社が用意したお弁当が配られるだけ」だった模様。
たしかにどこにも「ランチプランのお弁当です」とは書いてなかったけどさ…
ツアー会社の添乗員さんに確認したところ、ツアーによる団体予約の場合はランチプランで予約できないとのこと。私と同じ失敗をしないようご注意ください。
本当は36ぷらす3のお弁当レビューをしたかったのに…と悲しみの涙を流しつつ開封。普通に豪華で美味しかったです。食事に罪はないよね。
こちらはなだ万さんの「匠の膳(2,376円)」だと思われます。赤の路は食事の有無で7,000円以上の差があるので、お財布に優しい旅行をするなら自分でお弁当を用意するのもアリだなと思いました。
このお弁当、質も量も文句なしでした。最初はショックだったけど、これも良いじゃん。
2,000円を超えるお弁当ってめっちゃ高級ですよね。他の路で出てきたお弁当(ツアー会社が用意したもの)も紹介するので、ぜひ他の路のレビュー記事もご覧くださいね。
12:40 海の景色が見えてきた!
熊本駅を出ると、次第に海の景色が見えてきました!ここから約2時間30分くらいはずっと海でした。
36ぷらす3の窓が和風お洒落なこともあり、かなり映える写真を撮ることができます。右側の席で良かったぁ!
南国を感じるヤシの木風の植物がところどころ生えていました。今九州に居るんだなぁと実感。
のんびりと外の景色を眺めたり、本を読んだり、うたた寝したり…乗客たちは三者三様でこの時間を過ごしていました。あまりに気持ちよくて私も寝てしまいそうでしたが、なんかもったいない気がして頑張って起きていました笑
お昼すぎ、36ぷらす3のアテンダントさんが飴ちゃんを配布してくれました。車内販売されている商品なので、その試食ということです。味はグレープでしたが、別の日のアメは違う味がしたのでいくつか種類がありそうです。
14:25 牛ノ浜駅にておもてなし
食事や車内散策をしているうちに、続いてのおもてなし駅・牛ノ浜駅に到着。こちらも20分停車してくれます。
牛ノ浜駅は無人駅なのですが、傘の無料レンタルを行っているようです。すごいな、さすが日本。(と言いつつ、今一本しか無いのが気になる…)
多くの地域の方が集まって歓迎してくれます。準備してくださってありがとうございます😭
記念スタンプや顔ハメパネル・簡易販売所が設営されています。
また、駅の歩道橋を登ると…
このように上のアングルから36ぷらす3を撮影可能。この日は天候に恵まれましたね。
さらに、このまま視界を左へ移すと…
こんなにも美しい海岸が目の前に!!しかも、写真中央の小島をよ〜くご覧ください。
なんと鳥居があるではありませんか!ここは牛之浜景勝地。朝日や夕焼けの時間に特に美しい景色になるらしいです。
こんな感じらしい。駅に降りた際にふるさと納税等のチラシが入った手提げ袋をいただいたのですが、その中に牛之浜景勝地のポストカードが入っていました。太っ腹!
なお、安全面の問題からこの道路の向こう側に横断することはできません。こういうときに望遠レンズが役立つんだろうなぁ…と思うあぐであった。
牛ノ浜駅ではハッピを着て記念撮影をすることができました。今回は母へのプレゼント旅行だったので母と記念撮影。おかんとのツーショットって何年ぶりだったんだろう…(しみじみ)
こうして20分はあっという間に過ぎました。
15:40 車内でデザート「ぎょくとうハニーローザアイスクリーム」購入
小腹が空いたので車内で「ぎょくとうハニーローザアイスクリーム」を購入(400円)しました。普通のバニラアイスもありましたが、せっかくなら赤の路にちなんだ(博多、熊本、鹿児島)商品を購入したかったんですよね。
めっちゃ桃!!しっかり桃!!美味しい!!
カチカチに凍っているわけではありませんが、少し時間を置いたほうが柔らかくなって食べやすいです。普段アイスはあまり食べませんが、これは買って良かった。おすすめです。
木のスプーンかと思いきやフォークでした。なんかカワイイ。このおかげでとても食べやすかったです。
15:45 アイスを食べながら車内エピソード紹介
36ぷらす3では、旅の終盤に4号車にてアテンダントさんによるエピソード紹介があります。
赤の路の場合は、九州の赤に関するエピソードが紹介されます。最初に配布されたリーフレットと同様の内容ですが、写真や動画付きで途中にクイズがあったりと、対面ならではの工夫が施されています。
皆さんもぜひ参加してみてください。私はアイスを食べながら聞いていました(失礼)。
16:26 鹿児島中央駅に到着
え?もう6時間30分も経った?
と、本当に驚くほど早い体感時間で鹿児島中央駅に到着。ずっと電車内だと疲れるだろうなと思っていたのに全くそんなことはありませんでした。
自席周りの設備を楽しんだり、車窓を眺めたり、食事したり、おもてなしを受けたり、車内探検をしたり…とにかくやることいっぱいでした。
【まとめ】観光列車好きには赤の路がおすすめ!
36ぷらす3の赤の路に乗車してみて、こんな人におすすめだなと思いました。
- 観光列車が好きで、できるだけ長い時間楽しみたい
- 電車の窓から海の景色を長時間楽しみたい
6時間30分の所要時間は、他の観光列車と比較してもかなり長時間です。しかし、その圧倒的なサービス量から体感時間はあっという間。36ぷらす3を隅々まで楽しみたい!!という方は、できるだけ所要時間の長い赤の路を利用すると良いでしょう。
赤の路は木曜日限定ですので通常のサラリーマンには旅行計画ハードルが高いのがネックですが、それに見合う価値がある旅だったと心から思います。
さて次回は金曜日限定「黒の路」を徹底レビューします。5つあるコースのうち個人的に一番思い出に残ったコースですので、次回の記事もお楽しみに👋